ローレン・バコールの自伝『私一人』を読了。山田宏一氏による翻訳は世評通りの素晴らしい名訳で、あまりの読み易さに約600ページという長さにも関わらず一気通貫に読んじゃいました。ボギーことハンフリー・ボガートの入院、そして壮絶と言うしかない闘病を経て死へ至るくだりは本書のクライマックスであり涙なくしては読めません。また、多種多彩な人々との交流の描写の面白さ、とりわけジョン・ヒューストンフランク・シナトラにまつわるエピソードは実に興味深かったですね。