2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

 『蜂の旅人』

監督:テオ・アンゲロプロスアンゲロプロスなのに2時間という尺、これ見よがしなエゲツない長廻しも出てきません、基本はシンプルなロードムービーのスタイル。アンゲロプロスらしからぬ小品と言えます。でも、この小品っぷりが実に良いんですよね。つまり作…

 『細雪』

監督:市川崑・・・観なければ良かったかも(泣)。以下、悪口。・電子オルガン調の「オンブラ・マイ・フ」が絶望的に合っていない。・原色の照明を多用しているせいかギトギトして品のない映像。・貧弱なユーモア感覚(これが最も致命的でしたね)。・長女役の岸…

 『センチメンタル・アドベンチャー』

監督:クリント・イーストウッドまるでジョン・フォードの『捜索者』を想起させるオープニング。でもジョン・ウェインのように堂々とではなく泥酔状態で現われるイーストウッド(笑)。ストーリーはいたって平凡ですが、人間味とユーモアに富んだ語り口、名人…

今夜はトップ箱の特典「最終話ノートリミング版」と『許されざる者』の特典ディスクを半分観る。

 『ロマン・ポランスキー短編全集』

監督:ロマン・ポランスキー『殺人者』ナイフによる殺人を描いた僅か1分半の短編。学生時の作品ということで、試しにちょっとヒッチコックをやってみた、ってな感じでしょうか。殺しを遂行した男が一瞬笑みを浮かべるのが不気味です。 『笑顔』これも2分足ら…

 『荒野のストレンジャー』

監督:クリント・イーストウッド主人公がいきなり女を犯してしまうアンチ・ヒーロー像、インディアンや小人の描写に見られる差別の逆転、愚かで偽善的な住人たち。これら反西部劇的とも言える要素と、陰鬱な暴力に満ちた復讐の物語には、西部劇というジャン…

 『人間は何を食べてきたか 第7巻』

今回から新シリーズ。1本目は中国・貴州省に住む少数民族・苗族のモチ米崇拝を紹介。収穫量の少なさと10万分の1という確立で誕生した変異種であるモチ米の神秘性が、土着的な宗教の儀式性へと結び付いているんですね。粘りの強いモチ米を好む民族は長江以南…

 新たに増えた銀盤

『ロマン・ポランスキー短編全集』

今夜はカルピスさんとビールを呑みつつ『トップをねらえ!リマスター版BOX』と『劇パト3』を鑑賞しました。いや〜やっぱ『トップ〜』は良いですね〜。青春スポ根学園モノに「ウラシマ効果」というハードなSF設定を組み込んだドラマティックな人間ドラマに加…

 新たに増えた銀盤

『トップをねらえ!リマスター版BOX』

 『キートンの船出』

監督:バスター・キートン&エドワード・F・クライン脈絡のない筋と表現の誇張による純粋アクションの爽快さ。始まるなり崩れ落ちる家、橋をくぐる為の大掛かりなギミック、キートンの豪快かつ見苦しいクロール(笑)、沈まない碇、海上を転がり回る船(壁を…

 『キートンの化物屋敷』

監督:バスター・キートン&エドワード・F・クラインキートンinお化け屋敷。この設定だけで面白さは保証されたようなもの。オバケや骸骨男に扮した悪党どもとのドタバタ、意表をつくギミックの数々(組立て人間っ!)、そして期待を裏切らないキートンの…

 『キートンのゴルフ狂の夢』

監督:バスター・キートン&エドワード・F・クラインとことん荒唐無稽なストーリー展開が清々しい刑務所内ドタバタ喜劇。キートンらしいスペクタクルなアクション性はないけれど、ゴムにすり替えられた絞首台のギャグ、警察官に追われるシーンの珍妙な行進…

 『グッバイ、レーニン!』

監督:ヴォルフガング・ベッカーやっぱり"嘘"がドラマの核心をなしている映画は面白いですね。壁崩壊後のドイツを東側の視点から描いた点が新鮮でしたし、何よりもあの『時計じかけのオレンジ』を陽性の笑いと大真面目な愛の物語として換骨奪胎してみせたベ…

 『おっぱいとお月さま』

監督:ビガス・ルナ「母性とはおっぱいである!」と声高に主張するビガス・ルナ。母乳を欲する口唇崇拝の少年、体を欲する性器期の青年、性的不能だが"おなら"の特技(性倒錯のメタファー?)を持つ中年、この3人がエストレーリャという1人の女性をめぐって…

この日はバレーボールを4時間半みっちり。夜はカルピスさん、H氏と共に酒を呑みつつ映画鑑賞。H氏持参のDVD『新幹線大爆破』を観ました。久々の再見でしたがやっぱり面白いですね。とにかくパワフル。演出も俳優の演技もテンションが高い!この時代の大作邦…

 『キートンの大列車追跡』

監督:バスター・キートン&クライド・ブラックマンキートンが走る!列車が走る!!縦横無尽のアクション・コメディ。玩具をいじくるみたいに列車を操り利用するキートンの魔法のような演出術にホレボレしてしまう。終盤のたたみかけるようなモブシーンや橋…

 『マルティナは海』

監督:ビガス・ルナビガス・ルナはあっけらかんと物語を破綻させる。いびつな三角関係によって綴られる女性の母性とセックスの寓話。はなから観る者の共感や感情移入など拒んでいるかのような強引なストーリー展開をよそ目に、これでもかと映し出されるレオ…

今日は有楽町・朝日ホールで開催されている「ルキノ・ヴィスコンティ映画祭」に行って来ました。観た作品は『疲れ切った魔女』と『異邦人』の2本です。この日は、あいにくの雨模様でしたが会場は大入りで、キャパ750席はほぼ満席の状態でした。さて、まずは…

 『人間は何を食べてきたか 第6巻』

今回は「海と川の狩人たち」の川編2本。1本目はアフリカのニジェール川流域でキャンプを張りながら漁(主な獲物はナマズ)をし、それを米や現金に換えながら生活する移動漁民ボゾ族のとある家族の奮闘ぶりを紹介しています。彼らが作る料理、燻製にした魚を…

 『荒武者キートン』

監督:バスター・キートン&ジャック・ブライストン「ほどほど」とか「適当」なんて言葉とは全く無縁なキートンの超絶アクション。後半、「そこまでやるか!」の連続また連続に、興奮、感動、爆笑の嵐。ダム下での釣り、崖の攻防、川流れ、そして奇跡のよう…

 『ウェルカム!ヘヴン』

監督:アグスティン・ディアス・ヤネス設定がユニークだしプロットも意外性があって面白いのだけれど、どうもいろいろと詰め込みすぎなのか消化不良を起こしている。もうちょっとすっきり単純なストーリー展開の方が楽しめたかも。現世はスペイン語、天国は…

 『キートンの探偵学入門』

監督:バスター・キートンキートン搭乗のバイクが、走る車の間を物凄いスピードで蛇行しながら縫うように通り抜けていくシーンが圧巻。超ロングショットで繰り広げられるハイパー・アクションの数々。バナナの皮で足を滑らすキートン、その豪快な転びっぷり…

 『不思議の世界絵図』

監督:マルティン・シュリーク放校された少女が母の元へ帰る旅路の中で様々な人達と出会い、風変わりな交流を交わしていく。いわゆるロードムービーらしさは希薄で、一つ一つの独立したエピソードによって構成されているのが特徴。エキセントリックでユーモ…

 新たに増えた銀盤

『嵐が丘』(ジャック・リヴェット版)

 『肉弾鬼中隊』

監督:ジョン・フォード邦題は大嘘(笑)。狙撃兵によって砂漠のオアシスに閉じ込められた中隊が壊滅していく様を描いた中篇。尺の関係なのか脚本が大雑把、演出も妙にアッサリしていて、狙撃される恐怖感とか、徐々に追い詰められていく緊迫感に全く欠けてい…

今夜はH氏、そして途中参加のN氏&キャゼルヌさんらと軽く呑み会。エビスを少々と芋焼酎。で、『ライトスタッフ』を鑑賞しようとしたのですが、なぜか気が変わってパトのTV版4話分と『機動戦士ガンダム劇場版 哀・戦士』を観ることに(笑)。さらにN氏&キャゼ…

ブックオフで「わたしは邪魔された ニコラス・レイ映画講義録」(3,100円)を発見しました。帯付きでシミやヤケもなく、ほとんど新品同様の状態だったので即買い。前から読んでみたかった本なのでホックホクです。本を開くと、冒頭のページにレイのこんな粋…

今日はパルテノン多摩で開催されている「イラン映画祭2004」に行ってきました。お目当ては今回が日本初公開となるモフセン・マフマルバフの『ボイコット』です。上映開始の15分前頃に到着したのですが、さすがに平日の午前中とあって客足はまばら、多分20人…