2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

 『成功の甘き香り』 ■■■□

監督:アレクサンダー・マッケンドリック冷徹で辛辣な人間観察が冴える大都会の小さな陰謀劇。ほぼ全編が夜というフィルムノワール。"策士、策に溺れる"男達のドラマ。話は抜群に面白いし、トニー・カーティスとバート・ランカスターの悪人ぶりは完璧、エル…

 『ひまわり』 ■■□

監督:ヴィットリオ・デ・シーカこれはもうヘンリー・マンシーニの一人勝ちでしょう(笑)。これがあの『自転車泥棒』の監督かと思いたくなるような通俗的な演出に戸惑い、これがあの『若者のすべて』や『白夜』を撮ったジュゼッペ・ロトゥンノかと思いたくな…

 『ハイデイ』 ■■■

監督:アラン・ドワン1937年製作の「アルプスの少女ハイジ」。簡潔な物語構成、ドワンの鮮やかな演出、シャーリー・テンプルのキュートな魅力、ハリウッド黄金期の余裕を感じさせるわずか85分の見事な小品です。セット美術も良くてとりわけ書き割り背景の美…

この日は体育館で4時間バスケ三昧。足が攣る。腰が痛い。

 新たに増えた銀盤

『スターウォーズ エピソードⅢ シスの復讐』

 『北西への道』 ■■■■

監督:キング・ヴィダー行軍映画の大傑作ですね。あまりの素晴らしさにビックリしました。沼、山、河、丘という「映画映えする地形」を序盤はボートによって中盤以降は足によってひたすら兵士が進んでいく、その単純明快な運動が生み出す映像のダイナミズム…

 『パーフェクト・ワールド』 ■■■

監督:クリント・イーストウッド擬似親子的な関係を描いたロードムービーでその意味では『センチメンタル・アドベンチャー』のセルフ・リメイクとも言えるのですが、ケネディ暗殺直前のテキサスという時代設定や、暗く深刻なテーマを内包した苦い余韻が残る…

 新たに増えた銀盤

『ハイデイ』(北米盤。アラン・ドワン&シャーリー・テンプル。ヨハンナ・スピリ原作のアレです)『対決の一瞬』(北米盤。アラン・ドワンの西部劇。これ観たかったんです!)『Marilyn Monroe: Hometown Story/Hollywood Remembers Marilyn』(北米盤。モ…

 『ダラスの熱い日』 ■■■

監督:デヴィッド・ミラーケネディ暗殺を犯行側の視点から描いているのが面白い。大胆にしてリアル、無駄のない簡潔な脚本はさすがダルトン・トランボといったところか。ロバート・ライアンが渋い。まさに枯淡な味わい。

 新たに増えた銀盤

『最前線』(仏盤。アンソニー・マンの戦争映画)『西部の人』(仏盤。アンソニー・マンの西部劇)『顔のない眼』(クライテリオン盤)『麦秋』(クライテリオン盤)『雨月物語』(クライテリオン盤)『道』 (クライテリオン盤)

 『果てなき船路』 ■■■■

監督:ジョン・フォード『怒りの葡萄』と同じ年に撮られた海洋ドラマ。これは本当にフォードの作品なのかといぶかしみたくなるような陰湿な物語に困惑させられます。いわゆるアイルランドものでもあるのですが、豪快で明るくて色彩鮮やかな『静かなる男』と…

 『怒りの葡萄』 ■■■■□

監督:ジョン・フォードアントニオーニ?アンゲロプロス?と思わず眼をこすりたくなるような冒頭のロングショットでたちまち作品世界に引き込まれてしまいました。貧農家族の苦難の道行を描いたロードムービー。非常に硬質なプロレタリア・リアリズム映画で…

 『よろめき休暇』 ■■□

監督:スタンリー・ドーネンハリウッドならではの室内群像艶笑喜劇ですが面白さは今ひとつと言った感じ。本作のケイリー・グラントは突然シリアスになったり人を殴ったりといつもの全編を通じて貫かれる洗練された軽妙さが希薄で、新鮮ではあるもののどこか…

 新たに増えた銀盤

すべてFOXのスタジオ・クラシック・シリーズ。『成功の甘き香り』『荒野の決闘』『怒りの葡萄』『よろめき休暇』

 『ミリオンダラー・ベイビー』 ■■■■

監督:クリント・イーストウッド観終わって劇場へ観に行かなかったことを激しく後悔しました。何という峻厳で愛しみに満ちた殺人劇。いまアメリカ、いや世界でこれほど充実した画面造形と演出を見せてくれる映画作家が果たして何人いるでしょうか。視線の在…

 『都市の夏』 ■■□

御茶ノ水のアテネ・フランセ文化センターにて。満席。年配の方もチラホラ。監督:ヴィム・ヴェンダース学校内にある上映施設なのでスクリーンは小さめです。さて本編。いや〜凄い。よくぞこれだけ退屈な映画を撮ったもんだ(笑)。でもハリウッド映画的な物語…

 『キートンのマイホーム』 ■■■■

監督:バスター・キートン&エドワード・F・クライン家全体を笑いの装置として活用し尽くすキートンの予測不能で過激な身体アクションの素晴らしさ。そのハチャメチャに笑顔で付き合うシビル・シーリーもキュート。なぜか入浴シーンまである(カメラを手で…

 『鬼火』 ■■□

監督:ルイ・マル陰鬱で繊細、哲学的で厭世的な良くも悪くもフランスらしいフランス映画。とことんシリアスなのかと思いきや、中盤あたりで録音マンやキャメラ台を押すスタッフがショーウインドウに思いっきり映っているシーンが立て続けに出てくるのは、さ…

 『さすらいのカウボーイ』 ■■□

監督:ピーター・フォンダドロップアウター、ロードムービー、辛気臭い物語、緩慢なテンポ、スローモーションの多用、全裸、擬似ドキュメンタリー的なキャメラワーク、ホモセクシャル、アンチ・ハッピーエンド。ニューシネマという巨大な刻印が入った西部劇…

この日は体育館でバスケ&バレーを4時間。参加人数が多く盛り上がる。

 『長い灰色の線』 ■■■■□

監督:ジョン・フォードまず言わせて下さいフォード最高!と(笑)。素晴らしい映画ですね。愛情と厳しさとユーモアが絶妙に融合したフォードの真骨頂とも言える極上の人間ドラマ。本作をナショナリズム賛美の映画だと言って批判することほど安易で愚かな物言…

 『殺人の追憶』 ■■■

監督:ポン・ジュノ未解決の連続殺人事件を扱った骨太な刑事物。映像演出は極めて通俗的でその意味では面白味に欠けるのですが、巧みなストーリーテリングで最後まで飽きません。それと刑事たちの過剰な身体アクションが面白い。誰しもが殺人犯になりうると…

 『にがい勝利』 ■■■□

監督:ニコラス・レイ砂漠が舞台の戦争映画ですが、痛快なアクションも爽快な友情もない、あるのはただひたすらに陰鬱でやるせない人間ドラマ、題名通りの苦い余韻ばかりが残るまさにハリウッド50年代という時代の暗さを象徴するような映画です。本作はニコ…

 『キートンの警官騒動』 ■■■

監督:バスター・キートン&エディ・クライン『セブンチャンス』と同じ追っかけっこ&増殖ネタ。キートンが猛ダッシュする瞬間の可笑しさ。フェイントをかけながら警官をかわすシーンなんて最高。爆弾の導火線で煙草をつけたり、壁にかかった木材がシーソー…

 『コーヒー&シガレッツ』 ■■■□

監督:ジム・ジャームッシュモノクロームと格子模様のテーブル、煙草とコーヒー、妙な人々と妙な会話、そして音楽、これだけの素材があればジャームッシュの小宇宙は広がっていく。シンプルな構図と一定のリズムを刻むカッティング、その反復が何とも心地良…

 『リオ・グランデの砦』 ■■■■□

監督:ジョン・フォード砦に帰還した騎兵隊を出迎える子供たちや妻たちの描写の何と美しいこと!影の落ち方、見事な構図、人々の表情、もうこの冒頭部分だけで涙が出そうになります。軍隊という共同体の家族的な絆と本当の家族愛が同時に、フォードならでは…

 『ドラゴンロード』 ■■

監督:ジャッキー・チェン青春ロマコメ調にスポコン要素まである前半部は、しかし散漫なストーリーと単調な演出で今ひとつ面白くないのですが、様々な小道具とロフト空間を利用した穀物倉庫の対決シークエンスはかなり見応えのあるカンフーアクションに仕上…

 『旅の重さ』 ■■

監督:斎藤耕一通俗的な演出と高橋洋子のヒロイン像はいかにも松竹映画という感じですが、やたらと裸になるところや脇役の隠微な人物造形はATGを彷彿させます。四国の風光明媚な風景が沢山出てきますが、いずれも絵葉書的な構図で映画的興奮を喚起するような…

この日はカルピスさんと公園でバスケ練習。夜は酒を呑みつつNBAのDVDと『Z』のDVDを観る。

 新たに増えた銀盤

『機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者』『コーヒー&シガレッツ』