2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

 『サンライズ』のコメンタリーを視聴。

実に中身の濃い内容でした。映像演出や照明に関する事細かな解説は撮影監督ならではという感じでしたね。映画の映像表現はサイレントの時代に既にここまで洗練されていたのかと驚嘆しきり。改めて本作の偉大さを思い知ることとなりました。高度な照明ワーク…

 『太陽の王子 ホルスの大冒険』 ■■□

監督:高畑勲ディズニー風にっぽん民族(アイヌ?)神話。でもこれホルスというよりは、むしろ、いや間違いなくヒルダという少女が主人公ですね。初登場シーンからインパクト十分。美しい歌声と存在の悲劇性、市原悦子の見事な演技でキャラ立ちまくりです。…

 『サンライズ』 ■■■■■

監督:F・W・ムルナウいや〜ぶったまげました。夫の浮気による夫婦関係の危機と回復という通俗的な物語が、ありとあらゆる工夫を凝らした撮影技法によって、サイレント芸術の極みにまで達してしまっている凄い作品です。もうオープニングから技巧の展覧会み…

 『スチーム・ボーイ』 ■■□

監督:大友克洋核のアレゴリーとしての蒸気エネルギー、科学への警鐘と希望。背景や美術の描き込みは本当に素晴らしいのですが、正直映像だけが突出している感は否めませんでした。主人公とヒロインの存在感が今ひとつ希薄ですし、物語展開もぐいぐい引き込…

 『ルイジアナ物語』 ■■■■

監督:ロバート・フラハティフラハティの遺作。ジャームッシュの『ダウン・バイ・ロー』に強い影響を与えた作品です。少年の漕ぐ小舟が沼沢地帯を緩やかに滑り、様々な生き物たちが映し出されていく非常に詩的で美しいオープニング。そこへ突如轟音と水しぶ…

ちょっと間が空いてしまいましたが、映画はしっかり観ています。

 新たに増えた銀盤

『サンライズ クリティカル・エディション』『黄金の馬車』

 『散り行く花』 ■■■■

監督:D・W・グリフィス 恐らく映画で初めてDVが描かれた作品なのではないでしょうか。狂気の表情で鞭を振り回し、斧を振り回す(『シャイニング』の元ネタ)ドナルド・クリスプが怖すぎ。リリアン・ギッシュが完璧と言っても良いくらいに"悲劇のヒロイン"を…

今夜はカルピスさん&キャゼルヌさんと軽めの呑み会兼鑑賞会。麦焼酎。ケロロを4話観る。

上記のDVDはネコ・パブリッシングから昨年暮れに出た『死ぬまでに観たい映画1001本』という本の特典DVDです。1902年から2003年の映画を年代順に紹介していく構成で、世界8ヶ国58人の映画評論家がレビューを書いています。文章内容はちょっとお堅い感じなんで…

 『メリエス・マジックショー』 ■■

監督:ジャック・メニイグレヴァン博物館で上映されるジョルジュ・メリエスの15本の無声映画。進行役は孫のマドレーヌ・マルテット=メリエス女史。どの短篇もメリエスの遊び心が溢れるいかがわしい映像のオンパレードで実に微笑ましいのですが、やはり完成…

 『クラバート』 ■■■□

監督:カレル・ゼマン日本とは違う異質の映像世界を持った東欧圏のアニメーション。非常に詩的で文学的な趣を感じさせる幻想譚です。切り絵の質感、渋く淡い色彩感、映像の静謐感、独特のユーモア感覚、優しさと残酷さ、そして最も魅力的なメタモルフォーセ…

 『踊る結婚式』 ■■

監督:シドニー・ランフィールドロマコメ。遊び心のあるオープニング・クレジット。軍服姿のアステアはちょっと微妙でしたが、営倉すら魅惑の舞台と化してしまう華麗なるタップはさすがの一言ですね。リタ・ヘイワースも踊りの神様相手に奮闘してます。本作…

 『キューティーハニー』 ■■

監督:庵野秀明ポップで疾走感溢れるオープニングが素晴らしかったので「これはイイかも!」と期待したらどんどん尻すぼみ。なるほど佐藤江梨子はハマリ役だと思いますが、私的にはヘンな声とぎこちない身のこなしがどうにも気になって仕方ありませんでした…

 『APPLESEED アップルシード』 ■■

監督:荒牧伸志表情といい所作といい"CG人間"は演技がカタすぎる!あえて妙な言い方を続けると、血が通っていないということなんですよね。お肌なんてツルッツルのテッカテカ。「攻殻」の世界なら間違いなく全身義体ですよこれは(笑)。よしんば新人類"バイオ…

この日はキャゼルヌさんと共に草野球チームの合宿に参加。場所は去年と同じ「富士河口湖町民運動場」。雲一つない上天気で富士山の眺めも素晴らしかったです。しかし参加人数はたったの5人・・・(^^; みっちり5時間ほど練習し、終わった後に運動場近くの飲食店…

今日はバレー&バスケを4時間。二日酔い&微熱(風邪?花粉症?)と体調はイマイチ。でも楽し。

今日はH氏と呑み会兼鑑賞会。ビールと芋焼酎。かなり酔ったらしく記憶が不鮮明。観たのはパトのTV版を4話、次いでH氏持参のDVD『ゲロッパ!』(井筒和幸円熟の職人技を堪能。常盤貴子が妙に良かった。■■□)、で、最後はケロロ軍曹をたぶん8話(ただし後半は…

 『スパニッシュ・アパートメント』 ■■□

監督:セドリック・クラピッシュ"一つの欧州"をカジュアルな群像劇のスタイルで高らかに謳い上げた青春映画の名手クラピッシュの快作。何と言ってもロマン・デュリスが絶品。『青春シンドローム』で見せた女殺しの笑顔は本作でも健在で、その眼差しの色気は…

 『ベルリン 天使の詩』のコメンタリーを観る。

良いコメンタリーでした。ヴェンダースの要点をおさえた懇切丁寧な解説。作品に対する理解がグンと深まって、ますます好きになりましたねぇ。そしてヴェンダースの映画であり、アンリ・アルカンの映画でもあるということがよく分かりました。撮影当時84歳だ…

 『肉体の冠』 ■■■■□

監督:ジャック・ベッケル冒頭から抜群に良いですね〜。風景と女性の匂い立つような、それでいて爽やかな官能に溢れたショットの美しさは、まさしくジャン・ルノワール的映像世界の系譜です。セルジュ・レジアニが川辺に寝そべるシーンはまるで『素晴らしき…

 『クローディアと貴婦人』 ■■□

監督:フィルダー・クック家出をした姉弟のちょっとした冒険。『スタンド・バイ・ミー』のような子供の通過儀礼を描いた小品です。でも主な舞台となるのは線路ではなくNYのメトロポリタン美術館。姉弟はここで密かに寝泊りしながら、ある天使像を介して、フ…

 『迷宮物語』 ■■

「ラビリンス・ラビリント」りんたろうバロック的なイメージを思わせる不気味な幻想と夢魔の世界。冒頭の"ボマルツォの人間の首"には思わずニヤリ。澁澤龍彦の影響が色濃く感じられましたね。「ねじ式」も少し入っているような。 「走る男」川尻善昭車で走る…

 『攻殻機動隊 S.A.C 2nd GIG 09』

今回は1本目が素子、2本目がバトー主導の話。前者が『グロリア』を、後者が『ベルリン 天使の詩』をイメージしたような映画マニアのツボを刺激するストーリー性の高い好篇に仕上がっています。1本目は素子の"女性性と母性"がテーマ。「こんな上モノ初めて見…

 『女房の殺し方教えます』 ■■

監督:リチャード・クワインウーマン・リブを皮肉ったような結婚喜劇。ジャック・レモンはワイルダー作品みたく強烈な存在感を発揮してはいませんが、独特のとぼけた味わいはやっぱり絶品。ヴィルナ・リージがコメディエンヌとしての魅力にやや欠けているの…

 『Shall We ダンス?』 ■■■

監督:周防正行オリジナル版を約18分カットしたアメリカ公開版です。原日出子の登場部分がかなりカットされているので、夫婦和解シーンの感動が薄くなってしまっているのが欠点ですが、キビキビした物語展開というテンポを重視した編集はこれはこれで悪くな…

 『キング・オブ・コメディ』 ■■■□

監督:マーティン・スコセッシ『タクシー・ドライバー』が陰の狂気なら、本作は陽の狂気でしょうか。デ・ニーロ演じるルパート・パプキンというキャラクター、私的にはスコセッシ作品の中で最もクレイジーで魅力的な愛すべき人物です(部屋がまた凄いのなん…

今日はバレー&バスケを2時間。参加人数わずか5人でちょい寂し。夜はカルピスさん&キャゼルヌさんと呑み会兼鑑賞会。紹興酒と泡盛。ガンダム0083を3話、ケロロを4話と最近の定番コース。

 『真珠の耳飾りの少女』 ■■■

監督:ピーター・ウェーバー「まあ、いやらしい」と思わず淀長さんのような口調になってしまう映画でしたねこれは(笑)。直接的な描写ではない、暗喩としてのセックス表現。白い頭巾に覆われて全く見ることのできないスカーレット・ヨハンソン演じるグリート…

 『LOVERS』 ■■□

監督:チャン・イーモウう〜ん、映像が綺麗すぎたのか、はたまたスローモーション多用のアクションのせいで集中力が散漫になったのか、登場人物にほとんど感情移入することができず、よって何とも中途半端な作品という印象しか持てませんでした。ところで背…