2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

 『風と共に散る』 ■■■□

監督:ダグラス・サークまさにメロドラマの王道を行くような烈々たる愛憎劇。もうタイトル・バックからぐいぐいと引き込まれてしまう。見事な構図、階段と鏡、濃厚な色彩、深い影。ドロシー・マローンの素晴らしい存在感!***********盤質。S/N、解像度、発…

米女優のテレサ・ライトが6日、心疾患のため死去。彼女の出演作はヒッチコックの『疑惑の影』しか観ていませんが、ハリウッド女優らしからぬ清楚な雰囲気が印象的でした。享年86歳。合掌。

 『マッハ!』 ■■

監督:プラッチャヤー・ピンゲーオトニー・ジャーの力強くしなやかな肉体の躍動が美しい。生身のアクションは迫力十分。ただ映像演出のくどさがハンパじゃない。何せ一つのアクション・ショットを異なるアングルから、しかもご丁寧にスローモーションで反復…

ブックオフで「ハワード・ホークス ハリウッド伝説に生きる偉大な監督」を発見。半値で丁度持ち合わせもあったのでつい衝動買いしちゃいました。フィルムアート社の本で、著者はトッド・マッカーシー、訳者は高橋千尋。約900ページもある大著です。あまりに…

 『加賀騒動』 ■■

監督:佐伯清女とお家のために破滅するワ−カーホリック・サムライの悲劇。可もなく不可もなくと言った感じのいわゆる良心的な商業主義映画。最後、主人公の大友柳太朗が乱心するシーンがなかなか良いですね。長い橋廊下をパンフォーカスで捉えた奥行きのある…

 『姿三四郎』 ■■■

監督:黒澤明簡潔な展開と演出が小気味良いB級人情活劇。三四郎演じる藤田進が良いですね〜。演技の巧拙云々というより存在そのものが素晴らしい。序盤のあっさり転向しちゃうシーンが妙に清々しく感じられるのはこの人なればこそでしょう。この資質が後に『…

 『ビッグ・フィッシュ』 ■■■□

監督:ティム・バートンバートンならではの感性が光る凡庸ならざる父と息子のドラマ。現実であり虚構でもある人生という夢の世界。まるでフェリーニのようなめくるめく映像魔術にはワクワクした。キャラ造形も良い。 もろ『タイタニック』しているダンスシー…

昨日は降雪、今日は上天気でバレー&バスケットを4時間。人が少なく疲労度高し。夜はカルピスさん&キャゼルヌさんと呑み会兼鑑賞会。紹興酒と泡盛。ガンダム0083を3話、ケロロを4話観る。

 新たに増えた銀盤

『ガス燈』『風と共に散る』

 『拳銃王』 ■■■

監督:ヘンリー・キングほとんど酒場だけで話が展開する西部劇。物語としては地味だけれど、静かな緊張感が漂う繊細な演出は見応えがある。伝説の早撃ちガンマンを演じるのが、いかにも優男然としたグレゴリー・ペックというのが良い。テンションの低い演技…

 『赤い河』 ■■■■■

監督:ハワード・ホークス「西部劇は映画のうちで最も映画的なジャンルである」というゴダールの言葉は紛れもない真実である。と、この作品を観る度に思います。偉大なるかなホークス、素晴らしきかなジョン・ウェイン。

 新たに増えた銀盤。

『Twentieth Century』『Shall We Dance (Japanese Version)』

 『特急二十世紀』 ■■□

監督:ハワード・ホークス演劇人を徹底的にからかったホークス謹製スクリューボール・コメディの第一号。舞台演出家ジョン・バリモアの壊れっぷりが凄い。その常軌を逸した奇人ぶりには呆然とさせられる。そんなバリモアを相手に健気に奮闘(時には対等に渡…

 『ワン・ツー・スリー/ラブ・ハント作戦』 ■■■

監督:ビリー・ワイルダーベルリンを舞台に東西冷戦を皮肉たっぷりに揶揄したコメディ。セリフは圧倒的な面白さだし、人物造形も素晴らしいのだけれど、それ故に映画というよりはむしろ舞台的な感じを強く受けた。ただ、老キャグニーのマシンガン・トークは…

 『暗黒街の顔役』 ■■■■

監督:ハワード・ホークス恐ろしく簡潔な語り口、スピード感溢れる展開。贅肉が全くついていない。マシンガン連射と共に猛烈にカレンダーがめくれていく粋な時間経過の表現。アクションも長々と描くのではなく、閃光のようにキレ味鋭いモンタージュでさらっ…

 『ララミーから来た男』 ■■■□

監督:アンソニー・マンアクションではなくドラマ性を重視した西部劇。主人公はそれほど目立った存在ではなく、むしろ複雑な立場に苦悩し遂には破滅するヴィクという脇のキャラの方が人物造形としては面白いです。シネスコいっぱいに映し出される西部の大パ…