2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

 『スウィングガールズ』 ■■

監督:矢口史靖コミック感覚のライトな学園音楽コメディ。いわゆるスポコン的なプロットをなぞっていながら"努力の描写"をすっぱりと省いて、明るく爽やかな青春映画に仕立て上げているのがミソ。だから、あくまでもノリ重視なので「いきなり巧くなりすぎ」…

 『ドラえもん のび太と鉄人兵団』 ■■■

監督:芝山努アンドロイド少女リルルはドラ映画史上最もエロティックなヒロインかもしれない。彼女の描線にはアニメーターの執念(あるいは歪んだリビドー)みたいなものがビンビン感じられる。しずかちゃん(『海底鬼岩城』のバギーとの友情物語といい、彼…

 『「もののけ姫」はこうして生まれた。(「第3章〜記録を超えた日」)』 ■■■■□

監督:浦谷年良前半のアフレコ風景を見ていてつくづく思う。サンが石田ゆり子でなかったら、と。おっとりお嬢様系の彼女がなぜ山犬少女の声に起用されたのか今もって大きな謎だ。キャラクターと声のイメージの乖離の大きさはほとんど滑稽ですらある。反対に…

ブックオフで状態の良い「植草甚一 スクラップ・ブック4 ハリウッドのことを話そう」を発見。105円也。なぜか「民話・伝承論」のコーナーに置いてあった。これだからブックオフは油断ならない。

 「人志松本すべらない話 9」

前回は不完全燃焼も甚だしかった宮川大輔が大活躍。ただ初参戦の5人はいずれもそこそこ笑える程度、ほっしゃんとケンコバの不在が悔やまれる。

 『「もののけ姫」はこうして生まれた。(「第2章〜生命が吹きこまれた!」)』

監督:浦谷年良いや〜面白い面白い。鈴木敏夫のパート(糸井重里のコピーについての往復FAXとか宣伝会議など)も興味深いけれど、やはりマジマジと見入ってしまうのは宮崎駿の創作風景だ。出るわ出るわ名言、珍言、奇行の数々。手に無数のピップ・エレキバン…

 『外科室』 ■■

監督:坂東玉三郎好きな作品ではないけれど、50分という尺は絶妙だと思った。植物園の中の薄暗い小川を挟んで吉永小百合と加藤雅也が見詰め合うシーンの緊張感のあるカットバックがちょっとだけ良い。

 『「もののけ姫」はこうして生まれた。(「第1章〜紙の上のドラマ」)』

監督:浦谷年良宮崎マジックの正体の一端が垣間見れる非常に興味深いドキュメンタリーだ。これを見ると宮崎駿がアニメ界屈指のアクション演出家であることが良く分かる。一体どんだけ体と脳みそを使ってんだっていう猛烈な仕事っぷり、全くよく動き、よく喋…

植木等が死去。享年80歳。

 『NHK プロフェッショナル仕事の流儀スペシャル 宮崎駿・創作の秘密』

番組史上屈指の面白さだった。『ゲド戦記』の初号試写の模様は宮崎駿研究者ならずとも必見でしょう。以下引用。 開始一時間で席を立った宮崎駿がロビーの喫煙席で発した言葉。「気持ちで映画を作っちゃいけない」 「3時間ぐらい座ったような気がする」 試写…

 『ローズ・イン・タイドランド』 ■□

監督:テリー・ギリアムう〜ん、どうもギリアムとは相性が悪いらしい。子役の女の子は良いし、映像だって見事なんだけれど、なぜか映画にまったく乗れなかった。一言で言うと退屈。終盤にちょっとワクワクしたくらい。ローズ・イン・タイドランド [DVD]出版社/…

現在、上野の東京国立博物館にダ・ヴィンチの「受胎告知」が来ていますが、どうやらウチの飼い猫"モノ"にも天使ガブリエルが訪れてしまったようです。先日庭のマルメロの木が芽吹きました。

WOWOWアニメ『REIDEEN』はどうもイマイチ。戦闘シーンの演出がかったるすぎる。動きがあまりにも鈍重でライディーンというよりはモーターヘッドという感じ(デザイン的にも)。

 『LOFT ロフト』 ■■■

監督:黒沢清ラストシーンを迎えたその瞬間(厳密には死体が水面から現れた瞬間)、『8時だョ!全員集合』の前半コントの落ちで流れる曲が心の中で高らかに鳴り響いた。トヨエツの「ああぁ〜〜っ!?」という駄目押しギャグ(?)も最高。人間とミイラと幽霊で…

 4月から始まる新作アニメ

その数なんと47本。こんなに作ってどうすんだ。気になる作品は 『ゲゲゲの鬼太郎』(フジテレビ系) 『一騎当千』(テレビ東京系) 『エル・カザド』(テレビ東京) 『CLAYMORE』(日本テレビ系) 『キスダム』(テレビ東京他) 『Over Drive』(テレビ東京…

 『機動戦士Vガンダム 第9〜12話』を見る。

シュラク隊登場。Vガンにおいては男よりも女の方があらゆる意味で圧倒的に強い存在なのだ。スージーという孤児の少女の描写に富野由悠季のキャラ造形の巧さを感じる。カルルマンという赤ん坊の存在も地味に効いている。それとやはり千住明の音楽が素晴らしく…

 『テキサスの雷鳴』 ■■■

監督:エドガー・G・ウルマー(ジョン・ウォーナーという偽名でクレジットされている)これはヘンな西部劇だ。冒頭、車で逃走する銀行強盗を馬で追いかける保安官というデタラメな追撃シーンにまず面食らう。実はこの作品、映画が撮られた1934年と時代が同じ…

 気になる新譜銀盤

長らく廃盤だったレオス・カラックスの『ボーイ・ミーツ・ガール』と『汚れた血』がようやくトールケース仕様になって再発されるみたいです。発売は5/25で定価各2,625円(税込)です。

 『夜歩く男』 ■■■□

監督:アルフレッド・ワーカー&アンソニー・マン全編ほぼ夜間シーンで構成され、俳優は誰一人知らずヒロインも不在、セミ・ドキュメンタリー風の演出、と派手な要素が何一つない激シブのフィルムノワール。名手ジョン・アルトンによる濃厚な闇と単光源の光…

 『モガンボ』 ■■■■

監督:ジョン・フォードフォードの素晴らしいメロドラマ。クラーク・ゲイブルとエヴァ・ガードナーとグレース・ケリーがアフリカの奥地で動物ハンティングも観光もそっちのけですったもんだの恋愛バトルを繰り広げる。劇中における存在感、女優としての輝き…

船越英二が脳梗塞で死去。享年84歳。『盲獣』のヘンタイ彫刻家は強烈だった。合掌。

 新たに増えた銀盤

『マリーギャラント』(PD盤。ヘンリー・キング!) 『ローラ殺人事件』(プレミンジャー&ジーン・ティアニー!)

 『悶絶!!どんでん返し』 ■■■□

監督:神代辰巳ピンク映画でありながら女優が脇へと追いやられ、鶴岡修と遠藤征慈のホモ・カップルが物語の中心に鎮座してしまうとんでもない反則映画。活劇でもありミュージカル(神代の映画はおしなべて音楽が良い。踊りはないが激しさとリズム感のある暴…

 『ドラえもん のび太のパラレル西遊記』 ■■

監督:芝山努いくらドラ映画におけるお約束とは言っても、いくら物語を成立させる為の制度とは言っても、本作のドラえもんのバカさ加減はあまりにもヒドい。それはもう滑稽さを通り越して痛ましくさえある。

 新たに増えた銀盤(とVHS)

『夜歩く男』(PD盤。今頃購入) 『ヘルシンキ・ナポリ/オールナイトロング』(VHS)

 『ローレライ』 ■■□

監督:樋口真嗣"綾波レイ(包帯バージョン)"のような格好で苦悶し、無自覚に妻夫木聡を誘惑する"ガンダムの強化人間"のような香椎由宇が良い。演技が少々拙くても、歌が超吹替えでも、表情一つで見事にヒロインたり得てしまう。ああ、香椎由宇でモノクロの…

 『裸の拍車』 ■■■■□

監督:アンソニー・マン50年代西部劇最高の一本か。やはりマンの西部劇は一味も二味も違う。陰気で弱々しいジミー・スチュアート、どこまでも下衆なロバート・ライアン(馬ではなくロバに乗るのが絶妙にカッコ悪いw)、欲深いミラード・ミッチェル老、騎兵…

 『LUPIN THE BOX』

遂に出ちゃいました『LUPIN THE BOX』。画質が格段に良くなっているそうです。とりあえず『カリオストロの城』が旧盤よりどの程度画質が向上しているか、それが気になるところ。内容考えて定価10万円は十分安い(割引があるので実質8万をきる)と思いますが…

毎週楽しみに見ていたNHKの「ドキュメント72時間」が最終回。残念、せめて一年はやって欲しかった。全20本の中で特に印象深かったのは「東京・山谷 バックッパッカーたちのTOKYO」「東京駅 高速バスターミナル」「大阪・心斎橋のホームランキング」「福…

ベティ・ハットンが死去。享年86歳。彼女と言えばやはり『アニーよ銃をとれ』でしょう。合掌。