『「もののけ姫」はこうして生まれた。（「第3章〜記録を超えた日」）』 ■■■■□

監督：浦谷年良

前半のアフレコ風景を見ていてつくづく思う。サンが石田ゆり子でなかったら、と。おっとりお嬢様系の彼女がなぜ山犬少女の声に起用されたのか今もって大きな謎だ。キャラクターと声のイメージの乖離の大きさはほとんど滑稽ですらある。反対に田中裕子が演じるエボシ御前はキャラと声のイメージが限りなく一致した幸福な例だろう。美輪明宏と森繁久弥、この二人と宮崎駿とのやりとりがすこぶる面白かった。最後、『もののけ姫』が邦画史上最大のヒット作となった要因は？という質問に関係者が答えるシークエンスでの印象的な一言「みんな鈴木さんに騙されたんですよ」。

「もののけ姫」はこうして生まれた。 [DVD]