2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

 『都市とモードのビデオノート』 ■■■

監督:ヴィム・ヴェンダースモード哲学を語る山本耀司の言葉は興味深いが、そこはヴェンダース、「都市のビデオノート」の部分がやはり大いに魅力的だ。また、山本耀司とヴェンダースがビリヤードをしながら談笑する場面は『都市の夏』や『アメリカの友人』…

 『恋や恋なすな恋』 ■■■□

監督:内田吐夢序盤こそ退屈だが、瑳峨三智子が弓拷問(こんなの初めて見た^^;)で死んでからの展開がかなりブッ飛んでいて凄い。映画の中に舞台様式をそのまま持ち込んでしまう大胆さ。大川橋蔵よりも一人三役をこなす瑳峨三智子が圧倒的に良く、とりわけ狐…

 『ユナイテッド93』 ■■■

監督:ポール・グリーングラスこの作品もやはり『ホテル・ルワンダ』同様、表象不可能なものを映画にしているのだと思う。そして繰り返し誤解を恐れずに言えばアメリカはこういった現実に起こった悲劇の再現ドラマをエンターテインメントに仕立て上げるのが…

 『オレゴン魂』 ■■■

監督:スチュアート・ミラー『勇気ある追跡』の続編。基本プロットは前作とほぼ一緒だけれど、こちらはニトロと河下りとキャサリン・ヘプバーンが加わって大幅パワーアップ!・・・とはいかず、西部劇としての出来は前作より一段劣る。ただケイトとデュークの掛…

 『ワンダフルデイズ』 ■□

監督:キム・ムンセン美術は気合が入っていて見応えがあるけれど、いかんせん脚本が陳腐すぎる。中盤以降に頻出する感傷的な描写もキャラクター造形が中途半端なのでまったく感情移入できないのは致命的。

 『死の谷』 ■■■■

監督:ラオール・ウォルシュ『ハイ・シエラ』の西部劇版セルフ・リメイクだが、こちらの方がより悲劇的ロマンの色合いが濃い。ヴァージニア・メイヨが圧倒的に良く、ジョエル・マクリーと共にメロドラマ的破局へと突き進む終盤の展開が泣ける。本作のあまり…

「アメトーク」越中詩郎芸人VSガンダム芸人。ベタベタなオチだったがケンドーコバヤシの越中ネタ・コントはオモロかった。とりあえず越中詩郎ブログは要チェック。オマケ↓YouTube「HEY!HEY!HEY!」Gacktの回に登場したガンダム芸人の映像。千原兄のマチルダさ…

 『JLG/自画像』 ■■■■

監督:ジャン=リュック・ゴダール映画庁の査察団と称する一味がJLGの自宅に襲来し、JLGの書斎を調べる場面がケッサク。なぜか青いタンクトップに青い短パン(ハミ乳ならぬハミ尻がポイント)の女性監査員がいて、なぜかホコリ叩きでJLGの書棚を掃除する。JL…

 『フレディ・ビュアシュへの手紙』 ■■□

監督:ジャン=リュック・ゴダールフラハティとルビッチの思い出に捧げられた小品。ルビッチの言葉を引用した直後「ボレロ」が響き渡り、「水は小説(ロマン)、街はフィクションだ」とゴダールが語る。ドキュメンタリーとフィクション。

 『ネバダ・スミス』 ■■■□

監督:ヘンリー・ハサウェイ『無頼の群』を彷彿させる壮絶な復讐劇。ストーリー・テリングがすこぶる面白く、2時間超の尺を全く飽きさせない。復讐の鬼と化すスティーブ・マックィーンの好演は勿論のこと、脇役陣の素晴らしさも本作の大きな魅力で、特にマッ…

「アクターズ・スタジオ・インタビュー 〜ナタリー・ポートマン自らを語る〜」の中でナタリー・ポートマンが以前日本でCMの仕事をした時に覚えた「キュート」という意味の日本語を披露する場面がある。彼女は少しはにかみながらもハッキリこう言うのだ「コワ…

 『アルバレス・ケリー』 ■■□

監督:エドワード・ドミトリク平然とウィリアム・ホールデンの小指を撃ち飛ばすアイパッチ姿のリチャード・ウィドマークには惚れ惚れしたし、最後のスタンピート(牛の暴走)も凄かったけれど、残念かな、映画にノレなかった。

 『マンハッタンの二人の男』 ■■■■■

監督:ジャン=ピエール・メルヴィル素晴らしい。格好良すぎる。文句のつけようがない。中盤の事態が急転してからの緊迫感も良いけれど、その前の、ピエール・グラッセとジャン=ピエール・メルヴィルが様々な職種の女性たちを訪ねるシークエンスがとてつも…

 『ファイナル・ファンタジー』 ■■

監督:坂口博信CG表現の可能性ではなくCG表現の限界を露呈しただけの壮大な実験作。一見の価値はあった。

 『交渉人 真下正義』 ■■

監督:本広克行何とも薄っぺらな頭脳戦。御都合主義にも程がある爆弾処理シーンには開いた口が塞がらなかった(演出的には大真面目な感じだから余計にタチが悪い)。『踊る2』に続いて本作も『劇場版パトレイバー2』の影響が濃厚なのだが、謎の犯人が運転…

 『神様の愛(う)い奴』

監督:大宮イチ&藤原章サイテーにしてサイコー。いや単にサイテーか。サブカルの踏み絵。神軍平等兵・奥崎謙三×SM女王・青木麗奈のガチバトルは一見一笑の価値あり。ああ〜また小津映画を見て解毒しないと。神様の愛い奴 [DVD]出版社/メーカー: J.V.D発売日…

 『荒野の七人』 ■■□

立川シネマシティにて。観客は自分を含め20人に満たず。監督:ジョン・スタージェス実を言うとあまり好きな作品ではないのだけれど、シネマシティ会員メールの「全然客が入ってない」旨の記述を読み、西部劇ファンとしてこれは放っておけない!と勝手な使命…

 新たに増えた銀盤。すべてUK-PAL盤。

『ファウスト』(ムルナウ) 『明日へのチケット』 『大地と自由』 『Familia Rodante』

 エドワード・ヤンの新作

なんとフルCGアニメだとか。やはり手塚へのオマージュたっぷりなのだろうか。

 『クレヨンしんちゃん ブリブリ王国の秘宝』 ■■

監督:本郷みつるインディ・ジョーンズ+ラピュタ+アラジン。内容は完の璧に子供向け。ギャグも演出も特に見るべき点なしの凡作。ただしヒロイン・ルルのアヒル型救命ボートのギミックは最高。ラブリーすぎる。

 『サマー・ストック』 ■■■□

監督:チャールズ・ウォルターズ肥満気味のジュディはとてもミュージカルのヒロインには見えない。しかし中盤、彼女はジーン・ケリーが歌う「You,Wonderful You」で突如シェイプアップされた美しい姿となって現れる。楽物による無理なダイエットで肉体的にも…

 『痴漢電車盗み撮り 上から下から』 ■■

監督:滝田洋二郎濡れ場の演出に見られる"ある特徴"のせいでやや単調な印象が残った。真堂ありさが良い。

 『マリといた夏』 ■■

監督:イ・ソンガン沖浦啓之風のキャラデザでジュブナイル系ファンタジーというのが新鮮であり戸惑いでもあった。

 『ゆきゆきて、神軍』 ■■■■

監督:原一男筋金入りのアナーキスト奥崎謙三による元日本兵弾劾行脚。強烈な「信念=エゴ」を持った狂人はまさにムテキだ。そして共犯者としてキャメラを回す原一男の「信念=狂気」も怖ろしい。森達也がTV番組『ドキュメンタリーは嘘をつく』の中で「善人…

アニメ版『時をかける少女』のDVD発売がようやく決定(4/20)。通常版と限定版という予想通りの商品展開だが、限定版の価格が10,500円もするのには少々驚いた。恐らくスペシャル・グッズのようなものが付くのだろうが、この手のモノは往々にしてショ〜モナイ…

伊の映画プロデューサーでソフィア・ローレンの夫でもあるカルロ・ポンティが死去。享年94歳。

 『女刑務所〜ザ・私刑』 ■■

監督:高橋伴明平凡。見所は賛美歌が流れる中、女囚たちがよってたかって神父を逆レイプする場面くらい。

 『キンスキー、我が最愛の敵』 ■■■□

監督:ヴェルナー・ヘルツォーククラウス・キンスキー、その荒ぶる魂。終始お口あんぐり。観終わって『アギーレ』と『フィツカラルド』が猛烈に再見したくなる。どちらも狂気に憑かれた人間が主人公だが、キンスキーは現実世界でも狂っていたのだから怖ろし…

 『細雪』 ■■■

監督:島耕二四女の"こいさん"こと妙子を中心に物語が構成されているのが特徴で、メロドラマとしてはそれなりに楽しめるが、原作を知らない人には分かり辛く、原作を知っている人には物足りないという何とも中途半端な作品になってしまっている。こいさん中…

 『コープス・ブライド』 ■■■

監督:ティム・バートン極彩色と祝祭ムードが溢れる死者の国。骨への偏愛。オチは不満だがラスト・ショットは美しい。