映画館

 『エレジー』 ■■

監督:イザベル・コイシェパルテノン多摩にて。観客数はキャパの3分の2くらい。漁色家の老評論家と女学生のラブロマンス。ペネロペ・クルス主演ということで見に行ったのだが・・・。う〜〜〜む、映画としてはかなり微妙であった。どうも上品ぶってるだけの…

 『エル・スール』 ■■■■■

監督:ビクトル・エリセ下高井戸シネマのレイトショーにて。観客の数はキャパの3分の一くらいか。鮮度の高い映像だったのでおそらくニュープリント版だろう。フィルムで見るのは「BOW30映画祭」以来だったが、やはり素晴らしい。素晴らしいのだから素晴らし…

 ソクーロフを堪能する

久々にパルテノン多摩へ映画を見に行く。観客数まばら。年配の方多し。 『太陽』 ■■■□人間喜劇の傑作。ソクーロフ以外に誰が天皇ヒロヒトを描けるだろうか、イッセー尾形以外に誰が天皇ヒロヒトを演じられるだろうか、まさに奇跡的な邂逅だ。見事なラストシ…

 『河童のクゥと夏休み』 ■■■■■

MOVIX昭島にて。監督:原恵一とてつもない傑作。ふるえた。今はただ原監督にこう言いたい、素敵な映画をありがとう!と、心の底から。

 『ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い』 ■■■

立川シネマシティにて。観客数はキャパ(226席)の半分くらい。監督:寺本幸代プロットはオリジナル版とほぼ一緒だが、本作ではヒロイン・美夜子の母親が登場し、親子愛をテーマにした物語になっているのが大きな特徴。そのためオリジナル版にあった恐怖映画…

 調布映画祭2007

「調布市文化会館たづくり」にて。会場は12Fの大会議室で座席は即席仕様(お尻イタイ)。先着200名。入場無料。客層の6割ぐらいはお年寄りの方でした。 無声映画 笑いの玉手箱〜世界三大喜劇王〜 活弁士:坂本頼光 『チャップリンの冒険』(チャールズ・チャ…

パルテノン多摩にて。観客数はキャパの半分ぐらい。『ディア・ピョンヤン』(ヤン・ヨンヒ) ■■■オボジとオモニが最高。いつまでも眺めていたい夫婦だ。ある在日コリアンの家族の肖像であり、それ故のシビアな描写もあるにはあるが、作品の体温は高く、随所…

 『静かなる一頁』 ■■■

パルテノン多摩にて。観客の数はキャパの半分くらい。監督;アレクサンドル・ソクーロフソクーロフ的、いやロシア的と言うべきなのか。異様な夢魔的映像感覚に眩暈を覚える。少々乱暴な言い方をするとタルコフスキー+クリス・マルケルといった趣き。きっと…

 『モレク神』 ■■■□

パルテノン多摩にて。珍しく観客多し。ほぼ満席か。監督:アレクサンドル・ソクーロフ笑いが引きつる喜劇。エヴァ役のエレーナ・ルファーノヴァが素晴らしい。浴室で演説をぶったヒトラーの尻を蹴っ飛ばすシーンなどまるでキャロル・ロンバートのようだ。圧…

 『荒野の七人』 ■■□

立川シネマシティにて。観客は自分を含め20人に満たず。監督:ジョン・スタージェス実を言うとあまり好きな作品ではないのだけれど、シネマシティ会員メールの「全然客が入ってない」旨の記述を読み、西部劇ファンとしてこれは放っておけない!と勝手な使命…

 『明日へのチケット』

立川シネマシティにて。観客は自分を含め10人に満たず。監督:エルマンノ・オルミ、アッバス・キアロスタミ、ケン・ローチ)お目当てだったキアロスタミ篇、その終盤に「オチる」というミラクルな失態をやらかす。あはは。

やまばとホールにて。ほぼ満席。席は前から二列目の中央。『機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者』 『機動戦士ZガンダムⅡ 恋人たち』 『富野由悠季×福井晴敏 トークショー』 『機動戦士ZガンダムⅢ 星の鼓動は愛』 生の御大を見た。今日はそれに尽きる。とても魅…

 『リンダリンダリンダ』 ■■■□

監督:山下敦弘いやあ眼福、眼福。プリント状態はお世辞にも良いとは言えなかったものの、フィルムで見る『リンダリンダリンダ』はやはり格別だった。風景ショット(特に空)が素晴らしく美しい。フィックス中心の映画だけに、前田亜季が廊下を歩くところと4…

パルテノン多摩にて。3本見る予定でしたが、体調がイマイチ優れず3本目の『サクリファイス』は絶対途中で寝ると判断。それは悔しいので潔く(?)見ないで帰宅することに。風邪かもしれない。『はなればなれに』(ジャン=リュック・ゴダール) ■■■■マディソン…

 『時をかける少女』 ■■■■□

立川シネマシティにて。監督:細田守12時55分上映の回、12時54分50秒頃に館内へ。観客は自分を含めて10人くらいしかいなかった。平日の昼だし雨が降っていたのでまあこんなものかなと。さて映画。期待を遥かに上回る会心の一作だった。タイムリープ(時間跳…

 『ジンジャーとフレッド』 ■■■□

パルテノン多摩にて。監督:フェデリコ・フェリーニバックステージ物。フェリーニ老熟の極彩色人間讃歌。語りの描写は明らかに冗長なのだが、その冗長なシーンに旨味があるのだから厄介というか面白いというか。ジュリエッタ・マシーナとマルチェロ・マスト…

三鷹市芸術文化センターにて。『醜聞(スキャンダル)』(黒澤明) ■■□キャプラの影響を強く感じさせる。志村喬の家の前にあるドブ池が良い。山口淑子の「きよしこの夜」からバーでの「蛍の光」の大合唱へと繋がる一連のシーンも良い。左卜全はやっぱり強烈…

 『マッチポイント』 ■■■

立川シネマ・シティにて。監督:ウディ・アレン大傑作を撮らない人ウディ・アレン。今回もその期待を裏切らない全く見事な佳作だった。コケット爆弾スカーレット・ヨハンソンに釘付け。ただクローズアップだけはどうにもいただけなかった。彼女はバストショ…

 『東京行進曲』 ■■■□

監督:溝口健二悲劇のメロドラマ。苦悶する高木永二の頭の影に鹿の頭の剥製の角が重なって鬼のような影になり、更にそこへ夏川静江の顔が重なるという表現主義的なショットに会場は爆笑の渦。サイレントならではの大袈裟な表情の演技にも笑いが洩れていた。…

 『朝日は輝く』 ■■□

監督:溝口健二伊奈精一との共同監督作品ということだが、ニュース映画のように編集されている本作のどの部分が伊奈精一の演出であり溝口健二の演出なのか俄かには判別できない。世界周遊客船オーロラ号の火災場面が短くはあるものの、スペクタル性に溢れた…

 『ゲド戦記』 ■■

立川シネマ・ツーにて。監督:宮崎吾郎ジブリ・ブランドで私小説風アニメをやってしまうとはとんでもない御曹司だが、それを『ゲド戦記』というタイトルのまま涼しい顔で世に送り出してしまう鈴木Pはもっととんでもない存在だと言えよう。この作品はジブリ…

 BOW30映画祭

日比谷シャンテ・シネにて。『エル・スール』(ビクトル・エリセ) ■■■■■『ミツバチのささやき』(ビクトル・エリセ) ■■■■■ 感慨無量。遂にエリセの長編三作全てをフィルムで体験することができた。ニュープリントが間に合わなかったのは残念至極だけれど、…

 『花よりもなほ』 ■■□

立川シネマシティにて。監督:是枝裕和正直ちょっと期待外れ。是枝裕和の喜劇センスはかなり微妙だ。尺も長く感じた。もしまた時代劇を撮るのなら山本周五郎の長屋ものにチャレンジして欲しい。裏長屋のセットは素晴らしかった。

パルテノン多摩でトリュフォーを浴びる(2)『隣の女』 ■■■□ 面白い。ただファニー・アルダンは白黒の方が美しいと思う。そにしても足! 『二十歳の恋』 ■■■□ これは切ない、泣ける。ジャン・ピエール・レオーのナイーブな存在感。 『夜霧の恋人たち』 ■■■■□…

パルテノン多摩でトリュフォーを浴びる(1)『終電車』 ■■■□ バックステージ物。階段と地下室。カトリーヌ・ドヌーブの硬質な美しさ。 『日曜日が待ち遠しい!』 ■■■■ ファニー・アルダンの魅力全開!なんて瑞々しい遺作だろう。 『ピアニストを撃て』 ■■■□ …

 『ブロークン・フラワーズ』 ■■■□

立川シネマシティにて。監督:ジム・ジャームッシュ鈍い快感がじんわりと広がってくるようなジャームッシュ・ワールドを満喫。『ロスト・イン・トランスレーション』と同じくまるで生気のないビル・マーレイが妙に魅力的だった。エチオピオ音楽という変化球…

 『機動戦士ZガンダムⅢ 星の鼓動は愛』

立川シネマシティ2にて。監督:富野由悠季結局「新訳Z」って新作画によるメカ描写や戦闘シーンの演出を楽しむだけの、良くも悪くも「ファンのためのお祭り企画」に過ぎなかったのかなぁというのが三部作観終わっての率直な感想です。『星を継ぐ者』を観た…

 『ドラえもん のび太の恐竜2006』 ■■■□

立川シネマシティにて。監督:楠葉宏三&渡辺歩見事なリメイク。比べるのもアレなんですが、映画の完成度としては『新訳Z』カンペキに負けでしょう(笑)。当初は違和感のあった新キャストも今や全く問題なし。特に三石琴乃のママが良いんですよ。終盤の展開…

 『おかあさん』 ■■■■■

パルテノン多摩にて。監督:成瀬巳喜男日本映画はこの一本さえあればOK!成瀬作品は4本くらいしか見ていないが、本作を彼の最高傑作だと勝手に(しかし絶対的な確信をもって)断言してしまおう。本当に、本当に素晴らしい。ヤルセナキオは小津に匹敵するユ…

 『ロバと王女』 ■■■■

パルテノン多摩にて。監督:ジャック・ドゥミプリント状態良好。色彩の洪水、圧巻の美術、ドヌーブ!