調布映画祭2007

調布市文化会館たづくり」にて。会場は12Fの大会議室で座席は即席仕様(お尻イタイ)。先着200名。入場無料。客層の6割ぐらいはお年寄りの方でした。


無声映画 笑いの玉手箱〜世界三大喜劇王〜 活弁士:坂本頼光


チャップリンの冒険』(チャールズ・チャップリン) ■■■

まさに視覚ギャグの宝庫。時代や世代を超えた普遍的な笑い。子供たちも大ウケだった。


豪勇ロイド』(フレッド・ニューメイヤー) ■■□

ロイドが『BTTF』のクリスピン・グローヴァー(マーティのお父さんね)に見えて仕方なかった。


キートンのセブンチャンス』(バスター・キートン) ■■■■

前半も面白いけど、やはり後半の追っかけが素晴らしい凄まじい。怖すぎるぞ花嫁軍団。

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今回初めて生の活弁を体験したのですが、なかなか良いものですねこれは。立派な芸能です。金井美恵子が『目白雑録』の中で活弁のことをボロクソに言ってましたが、ヨーロッパの無声映画などはともかく、喜劇や活劇といったジャンルは活弁で見たほうが楽しいと個人的には思います。


『土』(内田吐夢) ■■□

ドイツ語字幕付きの93分版(オリジナル版は140分)。1939年にこれだけリアリズムに徹した劇映画(35年にルノワールが『トニ』を撮ってはいるが)があったことに驚いた。鑑賞中『木靴の樹』や『ペレ』や『天国の日々』といった小作農民映画の記憶の断片がぐるぐると頭をよぎる。序盤がまるまる欠落していたり、音声の状態が非常に悪かったり、画面が暗すぎたりといろいろ難点があるのだが、最後の一番良いところで突如テロップによる説明画面が挿入されてそのまま映画終了、これには思わず唖然。何とこのフィルム、ラストシーンもすっぽり抜け落ちていたのだ。ナンデヤネン。