2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

 『性談 牡丹燈籠』 ■■■

監督:曽根中生怖いと言うよりは美しい怪談映画。ロマンポルノなので当然濡れ場もあるのだが、本作においては添え物的な印象が強く、むしろ濡れ場の描写が無駄に長いせいで作品が冗漫になっているとすら思えてしまう。エロを期待して見ると肩透かしを食うだ…

 『深夜食堂』がドラマ化

されるそうな。食堂の主人を演じるのは小林薫。イイね。しかも演出陣の中に山下敦弘の名が!久しぶりにTVドラマを全話見てしまうかも。そうなったら大河の『新選組!』以来だ。「深夜食堂」シリーズ公式サイト深夜食堂 4 (ビッグコミックススペシャル)作者: …

 気になる新譜銀盤

「Sunrise [Masters of Cinema] [Blu-ray]」Eureka Entertainment 9/21 £24.99これは余裕で買い!と言いたいところだが、リージョンALLかどうかは不明。 「The Complete Buster Keaton Short Films [Masters of Cinema]」Eureka Entertainment 発売中 £49.99…

 気になる新譜銀盤

「Memories of 市川準 DVD-BOX(6枚組)限定生産」松竹 10/28 18,900円(税込)[収録作品]『buy a suit スーツを買う」/「TOKYOレンダリング詞集』『BU・SU』『会社物語』『つぐみ』『東京夜曲』[特典ディスク]「監督・市川準 映画にみつめた 人を観るよろこび(…

 NHK-BS『映画カメラマン 宮川一夫 没後10年世界がみとめた映像の技』を見る

宮川一夫が撮影監督を務めている作品すべてを見たくなった。市川崑の『ぼんち』と『炎上』は早急にレンタルすることにしよう。10月にニュープリント『おとうと』(銀残し版)がBS2で放送される予定。

 NHK-BS「週刊ブックレビュー」で気になった本

「テレビの青春」エヌティティ出版 発売中 2,940円(税込)今野 勉 (著) 「初期ノート」光文社 発売中 880円(税込)吉本 隆明 (著)

 伊豆行

夏に一度は行かないと。熱海>ねこの博物館>一碧湖>川奈海岸と巡って伊豆を満喫。

 『白い娼婦 花芯のたかまり』 ■■■

監督:小沼勝両足を失い、幻肢痛に苦しみながらも性欲旺盛な兄(しかもマネキン・フェチ!)と、高級娼婦として生活を支える妹のグロテスクな近親相愛を描いたロマンポルノ的な、あまりにもロマンポルノ的なメロドラマ。見所は最後の小沼的淫画の現出で、や…

 気になる新譜銀盤

「ジョン・カサヴェテス 生誕80周年記念DVD-BOX HDリマスター版」Happinet 11/20 19,950円(税込)『アメリカの影』『フェイシズ』『こわれゆく女』『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』(135分版)『オープニング・ナイト』の5作品にドキュメンタリー映画『…

 NHK-BS「週刊ブックレビュー」で気になった本

「過ぎ行く人たち」女子パウロ会 発売中 1,575円(税込)高橋 たか子(著) 「久生十蘭短篇選」岩波書店 発売中 903円(税込)川崎 賢子 (編集) 「ネイティヴ・アメリカン詩集」土曜美術社出版販売 発売中 1,470円(税込)青山 みゆき (翻訳) 「フランスの子ども絵…

 『愛欲の罠』 ■■■

監督:大和屋竺いわゆる「呪われた映画」としてカルト化している作品。ハードボイルドではあるが、雰囲気はアメリカン・ニューシネマ的(さすらう主人公、ロケ撮影メイン、寂寥感)、しかも堂々たるポルノである。スナイパーの殺し屋を演じる荒戸源次郎のイ…

 『怪談昇り竜』 ■■■□

監督:石井輝男"キング・オブ・カルト"石井輝男にかかると、任侠映画もたちまちバロック的色彩を帯びた畸形美の世界になってしまうのだから恐れ入る。グラン・ギニョルを思わせる見世物小屋の異様な光景(石井輝男節全開)や、阿片中毒の女郎たちが雑魚寝し…

 気になる新譜CD

「Hatsune Miku Orchestra [Limited Edition]」JOINT RECORDS / Third-Ear 8/26 2,500円(税込)初音ミクによるYMOのカバー集。出るべくして出たようなCDだし、間違いなくイイ物だと思う。ぜひ聴いてみたい。

 『イーハトーブ幻想 Kenjiの春』 ■■■■

監督:河森正治素晴らしい。Kenjiとトシの別れを描いた幻想美あふれるオープニング、宮沢賢治の精神世界がイメージの奔流となって溢れ出すペンシル・アニメーション(クレジットに前田真宏の名が!)のシークエンス、TV用アニメーションの域を軽々と超える非…

 NHK-BS「週刊ブックレビュー」で気になった本

「世界怪魚釣行記」扶桑社 発売中 1,575円(税込)武石 憲貴 (著) 「どくろ杯」中央公論新社 発売中 760円(税込)金子 光晴 (著) 「無人島に生きる十六人」新潮社 発売中 420円(税込)須川 邦彦 (著) 「極北で」新潮社 発売中 1,995円(税込)ジョージーナ ハーデ…

 『修道女ルナの告白』 ■■□

監督:小沼勝修道女がヒロインというからには、さぞや背徳的で暗く淫靡なポルノなのかと思いきや、痛快な復讐劇だった。愛憎のドラマではあるが、あっけらかんとした陽性の雰囲気で、ロマンポルノらしからぬ爽やかな余韻が残る。見所は終盤のグループセック…

松島利行『日活ロマンポルノ全史 名作・名優・名監督たち』読了○日本映画史の中の日活ロマンポルノを俯瞰した映画史であり時代史。日活ロマンポルノとはなんだったのか?がジャーナリスティックな視点で丁寧に語られていく。斜陽期の日本映画界の実情が事細…

 気になる新譜銀盤

「それでも恋するバルセロナ」角川エンタテインメント 11/27 3,990円(税込)ウディ・アレン&ペネロペ・クルス&スカーレット・ヨハンソン。これは見ざるを得ない。

 『団鬼六「黒い鬼火」より 貴婦人縛り壺』 ■■■

監督:小沼勝キ○ガイ大地主(高木均の怪演!)の元に身売りされた谷ナオミが、陵辱に次ぐ陵辱によってM女としての本性に目覚めていくというマットウなSM映画。そんなわけで特筆すべきはやはり谷ナオミの被虐シーンである。巨大な首枷をはめられたり、緊縛状…

 気になる新譜CD

「ザ・ビートルズ・ボックス [Box set] [CD+DVD] [Original recording remastered]」EMIミュージックジャパン 9/9 35,800円(税込)お金に余裕があれば即買いなのだが・・・。せめて『ラバーソウル』と『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バ…

 気になる新譜銀盤

「レイチェルの結婚 [Blu-ray]」ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 11/4 4,980円(税込)ジョナサン・デミ。 「イージー★ライダー [Blu-ray]」ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 11/4 4,980円(税込)久々に再見したい作品。どうせならブルーレイと…

 NHK-BS「手塚治虫 戦争館」を見る

やはりと言うか田原総一郎の存在感が際立ってしまっていたが、印象に残る言葉の数々を残していたのは里中満智子だった。手塚治虫の漫画を本腰入れて読まねばなるまい、と痛感。『アドルフに告ぐ』と『火の鳥』は早急に揃えたいと思う。新装版 アドルフに告ぐ…

 Tarantino's Top 20 Movies Since 1992

「バトル・ロワイアル」 「僕のニューヨークライフ」 「オーディション」 「ブレード/刀」 「ブギーナイツ」 「バッド・チューニング」 「ドッグヴィル」 「ファイト・クラブ」 「friday」 「グエムル −漢江の怪物−」 「インサイダー」 「JSA」 「…

 『新妻地獄』 ■■■

監督:加藤彰谷ナオミよりも哀しき真性M女を演じる東てる美の印象が鮮烈に残った。悲劇性の強い物語、過去と現在を行き交いながら展開していく複雑な構成、趣向を凝らしたSMシーンの数々、鈴木清順を思わせる観念的で独特の美意識を感じさせるショットなど格…

 コミケとお台場ガンダム

コミケ初体験。どうやら、このイベントは肉体的にも精神的にも若さ(情熱と言っても良い)が必要とされるらしい。比較的平和とされる午後からの参加にもかかわらず、そこにはアニメフェアなどとは比べ物にならないほどの人の海が拡がっており、その人いきれ…

友人H氏と飲み会兼鑑賞会。『忌野清志郎 完全復活祭 日本武道館』のDVDを見る。今となっては「完全復活」というフレーズも哀しいが、パフォーマンスは本当に素晴らしいものだった。『スローバラード』はやっぱり名曲だ。最前列で「ゆず」と思しき二人組みが…

 『団鬼六 少女縛り絵図』 ■■□

監督:小沼勝大学教授に緊縛調教されてしまう自殺願望を持った女子高生の背景が何一つ語られないまま展開していく物語の曖昧さは、ある意味純粋とも言えるSM的愛のカタチという濃密な関係性が成就していく中で、至極当然なことであるかのように正当化されて…

 『性盗ねずみ小僧』 ■■□

監督:曽根中生時代劇ファンにはお馴染みの鼠小僧次郎吉と遠山金四郎の物語だが、そこはロマンポルノ、かなり大胆な解釈(というかほとんど荒唐無稽に近い)になっていて、それはそれで面白かったりする。演出的には特に目を引くところもなく無難な仕上がり…

 『怪談お岩の亡霊』 ■■■■

監督:加藤泰実に恐ろしい物語だが、あまりにも充実したショットの連なりに見ていて思わずニヤニヤ。若山富三郎と近衛十四郎(どちらも絶品だ!)が小川で釣りをする場面で、画面奥から何かがスーッと流れてくるときの不気味さ。藤代佳子演じるお岩が血に染…

 『怪談蛇女』 ■■■

監督:中川信夫蛇女ではなく普通のヘビが大活躍(笑)。西村晃が登場するなり死んでしまって拍子抜け、と思いきや、以後幽霊となって頻繁に地主の前に現れては陰気な青白い顔で「土ぃ噛んででも借金返すだ〜」と呻くのが最高だった。ホラーと笑いは紙一重であ…