2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

 新たに増えた銀盤

『若き日のリンカーン』(米クライテリオン盤) 『M』(米クライテリオン盤)

 『ブロークン・フラワーズ』 ■■■□

立川シネマシティにて。監督:ジム・ジャームッシュ鈍い快感がじんわりと広がってくるようなジャームッシュ・ワールドを満喫。『ロスト・イン・トランスレーション』と同じくまるで生気のないビル・マーレイが妙に魅力的だった。エチオピオ音楽という変化球…

今村昌平が死去。享年79歳。日本映画の黄金期を知る監督がまた一人去ってしまった。合掌。

 『家路』 ■■■

監督:マノエル・デ・オリヴェイラ小粋な小品。ミシェル・ピッコリの顔。

今年のカンヌ映画祭パルムドールはケン・ローチの『The Wind That Shakes the Barley』が受賞。恥ずかしながらケン・ローチに関しては無知同然の知識しかありませんので何とも言えず。とりあえずスペイン内戦を扱った『大地と自由』は録画してあるので近々観…

俳優の岡田眞澄が死去。享年70歳。つい先日NHKの「迷宮美術館」という番組にパネラーとして出ていましたが激ヤセしていて別人のようでした。これが最後のTV出演だったのでしょうね。合掌。

なんと『ミツバチのささやき』(もしかしたら『エル・スール』も?)が日比谷シャンテ・シネで上映されるそうです。映画ファン垂涎のラインナップですよ!詳しくは下のリンクから。やっほ〜い。「http://www.cinematopics.com/cinema/news/output.php?news_s…

 『ミツバチのささやき』 ■■■■■

監督:ビクトル・エリセ久々の鑑賞。字幕をオフにして映像と音をじっくり堪能。やっぱりUK盤の画質は素晴らしい。これを味わってしまったら国内盤は恐ろしくてとても観る気にはなれない。こんな醜いDVDがいまだにヤフオクで数万円で取引されているのだから切…

 『アワーミュージック』 ■■■■

監督:ジャン=リュック・ゴダールこの作品かなり麻薬的かも。黒沢清の「ゴダールの映画は豊かである」という言葉に深く共感。

 新たに増えた銀盤

『Uボート ディレクターズ・カット版』 『鴛鴦歌合戦』

 『TAKESHIS'』 ■■■

監督:北野武リンチと清順のミックスブレンド。武はフェリーニの『81/2』が好きだと自著の中で語っていたなぁ。モンタージュのセンスはさすが。映画は女と銃だ!しかし京野ことみの黒い歯茎は無視できない。

 『アワーミュージック』 ■■■■

監督:ジャン=リュック・ゴダールカッコつけゴダールに萌え(講演シーンがまた良いのだ)。そしてやはりワンショットワンショットの強度が凄まじい。なぜこんなにも美しいショットが撮れるのだろう。音響も相変わらず挑発的だ。***********盤質。画質良好。…

 新たに増えた銀盤

『アワーミュージック』

 『縛り首の木』 ■■■□

監督:デルマー・デイヴィスいやいやさすがはデルマー・デイヴィス。本作も爽快さや格好良さとは無縁の西部劇だった。舞台は山あいの金鉱町(如何にも新興といった風情のセットが秀逸)。地平線なき閉鎖空間、欲望と憎悪と孤独、単純ならざる人間模様。まさ…

 『ドレミファ娘の血は騒ぐ』 ■■■

監督:黒沢清要はゴダールなんだけれど妙にパワフルで嫌いになれない映画だ。洞口依子と麻生うさぎのコントラストが効いている。伊丹十三おもろすぎ。不意に「サセレシア」が流れてくるシーンには笑った。

 『勝手にしやがれ!!脱出計画』 ■■■

監督:黒沢清おいしい軽食。ロケーションが結構魅力的だったりする。調味料使った拷問がヘン。最後の漁港のシーンが良い。あとワンカットの中に救急車、モノレール、飛行機がフレームインしてくるシーンも。

今年のカンヌ映画祭ももうじき閉会です。ちなみにコンペ作品で気になるのは『CAIMAN』ナンニ・モレッティ(ベルルスコーニ批判映画) 『VOLVER』ペドロ・アルモドヴァル(ペネロペ・クルス主演) 『IKLIMLER』ヌリ・ビルゲ・ジェイラン(トルコのタルコフス…

『紀ノ川』には今月の17日に77歳で他界した田村高廣が司葉子の夫役で出演しています。合掌。

 『紀ノ川』 ■■■□

監督:中村登やっぱり中村登は良い。繊細な演出とゆるやかなリズム。フォードの『長い灰色の線』を彷彿させる堂々たる叙事詩だ。司葉子は正直苦手な女優なのだけれど、本作の彼女はそんな好き嫌いを超越した、まさに圧倒的な素晴らしさだった。とりわけ岩下…

 『黄泉がえり』 ■■□

監督:塩田明彦中盤である事実が発覚(鋭い人は序盤で気付く?)した時には『異人たちの夏』以来の泣ける怪談映画か!とワクワクしたが、最後で大失速。柴咲コウのライブ・シーンは完全に失敗していると思う。PV調の歌三連発とはあまりにも酷い(ここは主題…

BS放送の『フリスコ・キッド』を録画し忘れる(泣)。再放送超絶キボンヌ。

 『捨小船』 ■■■

監督:バスター・キートン&エディー・クライン鮮やかな二段オチ。

 新たに増えた銀盤

『晩春』(米クライテリオン盤) 『家路』(オリヴェイラ)

 『火曜日ならベルギーよ』 ■■□

監督:メル・スチュアート欧州バス観光映画。何とも陳腐なロマコメだがカメオ出演が何気にスゴかった。ゼンタ・ベルガー、エルザ・マルティネリ、ジョーン・コリンズ、アニタ・エクバーグ、ヴィルナ・リージ、カトリーヌ・スパークと言った錚々たる女優陣、…

 『最後の人』 ■■■■□

監督:フリードリヒ・W・ムルナウオープニングから溜息が出るような画面造形の美しさと滑らかなカット繋ぎ。字幕を極限まで削ぎ落としたまさに純粋映画とも言うべき映像表現のこだわり。カール・フロイントのキャメラの素晴らしさ。エミール・ヤニングスも良…

 『南部の人』 ■■■■

監督:ジャン・ルノワール愛すべきかなルノワールの楽天主義。人間描写の面白さ。やはり魅力的なのは女性たちである。ベティ・フィールドの逞しさ、エステル・テイラーの優しさ、ビューラ・ボンディのユーモア。最高だ。

 新たに増えた銀盤

『Eyes in the Night』(北米盤。フレッド・ジンネマンのフィルムノワール。ドナ・リード主演!)

 『ヒポクラテスたち』 ■■■

監督:大森一樹ポリクリ青春グラフィティ。ふざけているように見えて実はかなり深刻な話で、スローモーションや静止画を使った奇抜な演出、時折出てくる妙にリアリティのある(いうなればエグい)描写、ローキーなど全体の混沌とした雰囲気は如何にもATGらし…

 『キートンの空中結婚』 ■■■

監督:バスター・キートン&エディー・クライン底抜けと落下のギャグの反復。その最後の仕上げは巨大な滝とカヌーのスリル&サスペンス。しかしそこは天才キートン、荒唐無稽だけれど微笑まずにはいられないオチで鮮やかに締めくくる。

 『成功成功』 ■■■□

監督:バスター・キートン&エディー・クライン見所は過激なアクションが次々と炸裂する後半の追っかけ(相手はキートン映画お馴染みの警官軍団)。キートンが路面電車の後部に飛びついて宙に浮いてるような状態になるシーンがスゴい。