2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

 『子猫をお願い』 ■■■□

監督:チョン・ジェウンフェリーニの『青春群像』が突如韓国で、瑞々しいガーリームービーとなって蘇生してしまった。登場する5人の女優はみな良いけれど、役の人物に完全に同化したかのようなペ・ドゥナの自然な存在感にはとりわけ瞠目させられた(飲食シー…

 『人間の壁』 ■■

監督:山本薩夫社会主義プロパガンダの臭いがプンプン漂う映画だが、ドラマ作りが巧いので普通に楽しめる(145分は少々ダルいが)。香川京子が演じる教師はまるで『東京物語』の次女のその後を見るようだ。

 新たに増えた銀盤。

『スウィート ヒアアフター』

 『ミュリエルの結婚』 ■■□

監督:P・J・ホーガンベタなんだけど巧い。トニ・コレットがとにかく良かった。最後のクローズアップなんて素晴らしい。

 『ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実』

監督:ケヴィン・マクドナルド冷静だが虚ろな表情で人質全員死亡の衝撃を伝えるニュースキャスター。現実は虚構を超える。

第16回映画祭TAMA CINEMA FORUMが11/18より開催される。パルテノン多摩で上映される『BOWシリーズ30周年傑作選』(『はなればなれに』『パリ、テキサス』『サクリファイス』)と山下敦弘の『リンダリンダリンダ』、やまばとホールの『新訳 機動戦士Zガンダム- …

 『ヒッチハイカー』 ■■■

監督:アイダ・ルピノスリリングなロードムービー。何と言っても片目が義眼の殺人ヒッチハイカーを演じるウィリアム・タルマンが強烈。まるで『夜の人々』のハワード・ダ・シルヴァが甦ったかのようだ。ニコラス・ムスラカによる不気味な闇の造形はまさにフ…

 『ときめきに死す』 ■■□

監督:森田芳光杉浦直樹の存在感が突出している。主人公の暗殺者が沢田研二ではなく松田優作だったらどうなっていただろうか。樋口可南子の扱いも今ひとつ中途半端だった。ラストはまるで『椿三十郎』。

 『二重結婚者』 ■■■

監督:アイダ・ルピノ陰影を強調した映像ではないものの、神経症的な主人公、回想シーンの多用、中華レストランのダークな空間などフィルムノワールの香りが強い作品だ。アイダ・ルピノはいわゆるファム・ファタール的な役割を担っている女性だが、男を破滅…

福井ガンダムがいよいよ本格始動する。グリプス戦役後の物語でアムロやシャアも登場するらしく、「新訳Z」と「逆シャア」を繋ぐミッシングリンク的な内容になるのではと大いに期待が膨らむ。小説が先行で、来年にアニメ化されるそうだ。タイトルは「機動戦…

 『ほえる犬は噛まない』 ■■■

監督:ポン・ジュノ随所に映画的センスのきらめきを感じる好篇。いきなり始まるマンションでの追走シーンが良い。『殺人の追憶』もそうだったが、静から動への突発的移行には興奮させられる。ペ・ドゥナの表情。

 『三人三色』

「インフルエンザ」(ポン・ジュノ) ■■■ 乾いた暴力とブラックユーモア。「夜迷宮」(ユー・リクウァイ) ■■■□ 妖しく官能的。主題メロディが耳について離れない。「鏡心」(石井聰亙) ■■ 『世にも奇妙な物語』っぽい話。映画というよりTVドラマの肌触り。

 『田舎司祭の日記』 ■■■□

監督:ロベール・ブレッソンブレッソン生涯のテーマとも言える"受難"を描いた人間ドラマ。まだ後年の息が止まるような映像スタイルの厳格さはないが、現実世界に対する即物的な正確なリアリズムの描写は既に遺憾なく発揮されている。冷たいエロスが漂う女性…

『機動戦士ガンダム』TVシリーズのDVD-BOX発売に合わせて、TVシリーズと劇場版の主題歌、挿入歌がmiaxiシングル化されるそうです。当時のジャケットの完全ミニチュア復刻で、何とカラオケ付き。正直な話「シャアが来る」は無視したいのですが、ファン的には…

 『ポルノ時代劇 忘八武士道』 ■■■

監督:石井輝男ニヒルな丹波哲郎。ひし美ゆり子(アンヌ隊員!)のオッパイが丸見えになろうと、全裸の女たちが一斉に抱きつこうと表情一つ変えない(いや、微かに口元が緩んでいたかも)。「死ぬも地獄、生きるも地獄」とうそぶきながら、無表情でバッタバ…

 新たに増えた銀盤。

『日曜日の人々』(UK-PAL盤)

10/22の「世界ウルルン滞在記」の旅人は香椎由宇。要チェック。

 『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』 ■■■

監督:本郷みつるヘンダーランドへの遠足の朝。いかにも夢の始まりを感じさせるシーン(静謐感、極端なあおりの構図、ボーッと佇むしんのすけ)からそのまま物語が進んでいき、結局夢から覚めるというオチが描かれることなくおとぎ話として堂々と完結してし…

 『続・黄金の七人/レインボー作戦』 ■□

監督:マルコ・ヴィカリオ良質のエンターテインメントだった一作目に比べてパワーダウン甚だしい凡作。ストーリーが雑でテンポも悪い。見所はB級テイスト全開の小道具の数々と無駄にエロいロッサナ・ポデスタぐらい。

 『ジョニー・デップ 反骨のハリウッド・スター』

監督:ケヴィン・バーンズウィノナ・ライダーと破局した後、「Winona Forever」の刺青を「Wino Forever」(ワインよ永遠に)に変えるお茶目なジョニー。『デッドマン』の演技について全く言及されていないのが残念。リヴァー・フェニックスがジョニー・デッ…

 『世界』 ■■■□

監督:ジャ・ジャンクー凡庸とは無縁の刺激に満ちた群像劇だ。テーマパークがこの上なく豊かな映画的空間として表現されている。洗練され成熟したワンシーン・ワンショットは官能的でさえあった。「東京物語」と題された章の中で、『東京物語』のテーマ曲が…

 『ソフィーの世界』 ■□

監督:エリック・グスタヴソンダメだこりゃあ(いかりや長介風に)

 『プラットホーム』 ■■■■

監督:ジャ・ジャンクー恐るべき傑作。『クーリンチェ少年殺人事件』ばりの青春映画を30歳で撮ってしまうジャ・ジャンクーは反則的にズルいと思う。やはりワン・ホンウェイが良い。あと登場する全ての女性が素晴らしい。***********盤質。画質はまあまあ。上…

映画監督のダニエル・ユイレが死去。享年70歳。

 『ともしび』 ■■

監督:家城巳代治お目当ての香川京子より、「やぱし」(やっぱりの意)が口癖の村長を演じる花澤徳衛が、その個性的な容姿と相俟って強烈に印象に残った。「警察予備隊」の隊員募集ポスターがチラッと見える。

 『犬猫 8ミリ版』 ■■■□

監督:井口奈己異色のガーリームービー。8ミリ・フィルムならではのチープな質感の映像の中に驚くほど繊細で豊かな感性が息づいている。まるでカサヴェテスやジャームッシュの映画を見ているようだった。***********盤質。元が8ミリなので画質は推して知る…

 『野良猫ロック セックス・ハンター』 ■■

監督:藤田敏八米軍撤退後の立川を舞台にチンピラとアメリカ人ハーフの小競り合いと破滅を描いたアナーキーアクション。時代臭が強すぎて今見ると滑稽でしかないが、痩せている安岡力也は新鮮だった。

 『カルメン』 ■■□

監督:オットー・プレミンジャーミュージカル映画としては物足りないが、ドロシー・ダンドリッジとハリー・ベラフォンテの黒人カップルはエロティックで魅力的だった。ジープと蒸気機関車の併走シーンが映画的興奮を掻き立てる。

 新たに増えた銀盤。これだけ買っても八千円でおつりがくる。

『ワイルド・アット・ハート スペシャル・エディション』 『若草物語(1949年版)』 『踊る大紐育』 『ディレクターズカット ワイルドバンチ スペシャル・エディション』 『昼下りの決斗 特別版』 『砂漠の流れ者/ケーブル・ホーグのバラード 特別版』 『ビリ…

 『日の光』 ■■□

監督:D.W.グリフィスリリアン・ギッシュがチョイ役で登場。