『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』 ■■■

監督:本郷みつる

ヘンダーランドへの遠足の朝。いかにも夢の始まりを感じさせるシーン(静謐感、極端なあおりの構図、ボーッと佇むしんのすけ)からそのまま物語が進んでいき、結局夢から覚めるというオチが描かれることなくおとぎ話として堂々と完結してしまう強引さが良い。見所は終盤、マカオ&ジョマのオカマ・コンビ(きんも〜)と野原一家のおバカ対決(バレエVS阿波踊り、劇画タッチのババ抜き)、そしてヘンダー城でのスラップスティックな追っかけ。とにかく演出がパワフル。コンテを切っている(と思われる)原恵一のセンスが冴え渡る圧巻爆笑のクライマックスだ。キャラクターでは古川登志夫演じるス・ノーマンが秀逸。カンタム・ロボも捨て難い(笑)。ゲストキャラは雛形あき子(水着)。