『APPLESEED アップルシード』 ■■

監督:荒牧伸志

表情といい所作といい"CG人間"は演技がカタすぎる!あえて妙な言い方を続けると、血が通っていないということなんですよね。お肌なんてツルッツルのテッカテカ。「攻殻」の世界なら間違いなく全身義体ですよこれは(笑)。よしんば新人類"バイオロイド"を非人間的に見せるというアイロニカルな意図が込められていたのだとしても、それはかえって逆効果でしかないような気がします。微妙な表情の変化であってもどこか嘘っぽく感じられてしまうせいで、古典的とも言える愛のドラマなのにどうしても深く感情移入することができないんです。唯一違和感がなくて魅力的に動いていたキャラが、体だけでなく顔もサイボーグ化されているブリアレオスなのは何とも皮肉です。やっぱり特殊効果やメカ描写はCG、人物はセル・アニメで、というのが理想なんだと思いますねぇ。実際、戦闘シーンの迫力は凄いですし、戦闘用スーツ・ランドメイトの描写も実に格好良かったです。