『成功の甘き香り』 ■■■□

監督:アレクサンダー・マッケンドリック

冷徹で辛辣な人間観察が冴える大都会の小さな陰謀劇。ほぼ全編が夜というフィルムノワール。"策士、策に溺れる"男達のドラマ。話は抜群に面白いし、トニー・カーティスバート・ランカスターの悪人ぶりは完璧、エルマー・バーンスタインのジャズも良いですが、何と言っても素晴らしいのはジェームズ・ウォン・ハウキャメラでしょう。まさに底光りのモノクローム美。『非情の罠』、『アメリカの影』、『マンハッタンの二人の男』(未見)同様、50年代ニューヨークのロケーションも見所。

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盤質。画質良好。ビスタサイズの非アナモ収録ですが、キレのある黒白映像です。吹替えあり。