クライテリオン盤『七人の侍』の特典ディスクから『わが映画人生』を鑑賞。日本映画監督協会が1993年に製作したインタビュー映像で、聞き手は大島渚。こんなレアな素材をさらっと特典に付けてしまうのだからクライテリオンは恐ろしい。内容も良かった。大島渚は抽象的な小難しい話は一切せず(黒澤明がその手の話を嫌っているから遠慮したのだろうが)、淡々と聞き役に徹している。デビュー前後の時代を中心に語っている部分は初耳の情報が多くとても興味深かったし、『白痴』の演出にまつわるエピソードも面白かった。ちなみに黒澤明が最初に影響を受けた映画はアベル・ガンスの『鉄路の白薔薇』(黒澤監督は原題の『ラルー』と言っていた)だそうだ。アロハシャツ姿の黒澤明(どうやら自宅収録だったようだ)、のべつまくなしに煙草を吸っていたのが印象に残る。


新たに増えた銀盤。

七人の侍 リマスター版』(米クライテリオン盤)
『プレイタイム リマスター版』(米クライテリオン盤)