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五十嵐大介の『魔女』(二冊)を読んだ。マンガ夜話でその存在を知ってから読みたい読みたいと思っていた作品。素晴らしかった。久しぶりにマンガを読んで興奮した。全四抄と10ページにも満たない小編二本。中でも第二集に収められた「うたぬすびと」は絶品だった。とても印象的なセリフがあったのでちょっと引用してみようと思う。
以下引用。。。
「あのさ、「リズム」ってのはもともと古代ギリシャの言葉でさ、世界を構成する「アトム」っていう物質の動きを、説明する言葉なんだ」
「アトムは世界の元だから、世界のすべてはアトムからできてて、だから何にでもリズムがある」
「人間にも犬にも。桜とか、ニンジン・・・砂、水に空気。たぶんプラスチックにだって、それぞれ固有のリズムがある」
「写真とか絵なのに「うた」っぽい感じがする事、あるだろ?無意識のうちにリズムを感じてるのかもしれない」
「川原でさ、石を拾う。なぜ、たくさんの石の中からそのひとつを選んだのか?」
「母親と子ども、双子どうし、どうしてもほしくなった椅子・・・・風景に感動したり誰かを好きになることも、互いのリズムが、響き合ってるのかもしれない」
「・・・それぞれのリズムが響き合うことで世界が形づくられているのなら・・・・オレたちから見れば世界は、うたのようかもしれない」
。。。引用おわり
五十嵐大介という漫画家は圧倒的な画力もさることながら言葉の感覚がすごい。言葉に強度があるんだよなあ。「風はとってもイヤラシイでしょう?」というセリフも最高だと思う。どうやらこの人のファンになってしまったらしい。彼の作品はすべて読むことにしよう。
そうそう、マンガの話で思い出した。吉田秋生の『海街diary』の第二巻が10/10に発売する。いよっしゃあ〜〜〜!待ちかねたよ〜〜〜〜〜。
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