『オーディション』 ■■■

監督：三池崇史

猟奇的ファム・ファタールを演じる椎名英姫が強烈な印象を残す。クラシック・バレエ経験者特有の華奢な肉体が美しさではなく恐怖のイコンとして対象化されている点がユニークだ。電話をしようかしまいか葛藤する男（石橋凌）と、廃屋のようなアパートの一室に座ってひたすら電話を待つ女の並行モンタージュが物凄く怖い。この場面の椎名英姫の後姿はホラーそのものだ。後半の夢と現実の境界が曖昧になっていくところも映画的なハッタリが効いていて良い。石橋がお仕置きされるシーンは思わず顔が歪むほどに痛々しい描写で正直ゲンナリしたが、ここでもやはり椎名英姫は素晴らしかったのだった（ワイヤー鋸を引いてる時の笑顔！足首のポイ捨て！）。

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盤質。十分綺麗な画質だがブルーレイにしては甘い。冒頭に三池監督と椎名英姫によるイントロダクション映像が数分流れてから本編が始まる。英語字幕が強制表示される仕様なのが残念。インタビュー集などの特典映像が収録されたDVDが付いている（リージョン１）。

オーディション [DVD]