田草川弘黒澤明 VS. ハリウッド 『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて』読了 ◎

無類の面白さ!約600ページが瞬く間に消化された。まさに没頭である。謎の核心部分については結局分からず終いだし、憶測交じりの見解もかなりあるという欠点を差し引いても十二分に興味深く読み応えのある力作だった。シネアスト黒澤明の実像に肉迫し、エルモ・ウィリアムズという傑出したプロデューサーの評伝でもある。先日届いたばかりの『トラ・トラ・トラ!』(UK盤ブルーレイ)を見る前に本書を読んだのは大正解だったようだ。