『顔のない眼』 ■■■■
監督:ジョルジュ・フランジュ
TLコピペ。
Sun, Oct 30
- 21:14 いよっし『顔のない眼』見るか。マネキンにしか見えない死体を必死に川へ運ぶアリダ・ヴァリの冒頭シーンにまずは注目だ。
- 22:58 『顔のない眼』終了。何度見ても皮膚移植手術シーンと初めてヒロインの顔が映るシーンとラストシーンは強烈。これから特典を見る。『フランジュの病める花々』
- 23:42 フランジュは幼少期に様々な異様な光景に出会い、それをとても好んだという。フランジュ作品のユニークさを思えば普通に納得できる話ではある。タンスを開けたらキノコが生えてたってエピソードはちょっと可笑しかった。
- 23:47 「残酷さや詩情はすべて現実の中に見出される。幻想的な世界を作り出す必要はない。伝統的な方法で恐怖を演出しなくてもいい。すべて日常で表現できる。すべての感情は日常の中にある」 byジョルジュ・フランジュ
- 23:56 フランジュはある機会に一般公開で行われた「てんかん患者」の頭蓋骨開口手術の映像を見て強い衝撃を受けた。その患者は座った状態で手術を受けていて、意識があり、天使のような笑みを浮かべていたという。「彼はその映像から暴力と恐怖とは何か?を理論化していったんだよ」(当時の助監督談)
Mon, Oct 31
- 00:00 「顔のない眼」はエディンバラ映画祭で初公開され、皮膚移植手術のシーンで7人の観客が気絶した。ちなみに1959年の作品。
- 00:02 そのことを知ったフランジュの言葉「キルトを着る連中は気が弱いな」
- 00:07 フランジュは若い頃ルイ・フイヤードの「ファントマ」に夢中だった。
- 00:08 フランジュは覆面フェチ。
- 00:20 フランジュは幼少の頃から旅行が嫌いで、旅先でもホテルに引きこもり、出かければ迷子になったという。やがて映画に避難することになる。「スクリーンに映る世界の方が、現実世界よりも真実に感じられた」
- 00:27 フランジュは即興性を極力排除し、脚本、演出、映像プランを事前にきっちりと準備してから撮影に臨んだ。特に脚本は神経症的とも言える徹底さで完璧なものを作った。
- 00:32 フランジュは俳優に注文を出す監督ではなかったが、気に入らなければ何度もやり直させた。しかし具体的な指示は出さなかったという。
- 00:40 フランジュは多くの企画を練っていたが、その作品のほとんどは依頼されたもので、自主企画の映画化は実現することがなかった。いわゆる「呪われた作家」だ。
- 00:49 フランジュは晩年に「椿姫」、それもバレエダンサーを使って撮るという途方もない構想を持っていたそうだ。主演はルドルフ・ヌレエフとマーゴ・フォンテイン!なるほど実現しなかったのも納得w
- 01:05 最後に画質について。これぞブルーレイ!というような分かり易い高画質ではなかったけど、60年も前の白黒映画にしては十分に鮮度の高い綺麗なモノクロ映像を堪能することができた。これで片面二層、短編「獣の血」が収録されていれば神ソフトだった。
紀伊國屋書店 10/29 5,040円(税込) |