『お早よう』

監督:小津安二郎

小さな貸家住宅の日常とテレビ導入をめぐる些細な家族騒動を描いた小品。話の題材としては全く平凡なのに、他のあらゆる部分が独創的な様式によって構築されている"小津的"な美と調和の世界。その凄み。無駄なものこそ世の中には必要なんだ、という逆説的な社会論が面白い。