『西部魂』 ■■■

監督:フリッツ・ラング

電信網敷設事業を描いた硬派な西部劇。インディアンや無法者との抗争といった言わばありきたりな描写などよりも、静寂を打ち破る夜の山火事の突発的スペクタクルに興奮しました。テクニカラーによる闇の黒と炎の赤の禍々しいコントラスト。空の青もこの鮮烈さには負けます。最後の決闘が床屋というのも良いですね。崩れ落ちるランドルフ・スコットの手のアップが印象的。それとスリム・サマーヴィル演じる老コックも忘れ難い。タチのユロ氏を思わせるお茶目なキャラなんです。

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盤質。かなりノイジーですが発色は悪くありません。それより映像の乱れや音切れが何箇所かあってそれがちょっと気になりました。英語字幕が収録されてないのも残念。リージョンは2です。