『ションベン・ライダー』 ■■■□

監督:相米慎二

もうアヴァンタイトルから「うはっ♪」って感じ。なにせ録音マイクの影がはっきり映っているのにキャメラはお構いなしに廻り続けるのだ。貯木場シーンの延々と横移動していく長廻し、イキイキと破綻しているストーリー、終盤の常軌を逸した展開など全編にみなぎる相米慎二の「個の狂気」にはただただ圧倒(呆れる?)される。しかしこれこそ映画の醍醐味だろう。驚異の傑作、いや怪作か。