『昼下りの情事』 ■■□

監督:ビリー・ワイルダー

恐ろしく細身で瞳の大きい八頭身オードリー・ヘプバーンはどうも苦手だ。それは山田宏一がジェーン・ラッセルのことを「畸形的な美女」と言って敬遠した気持ちに相通ずるものがあるような気がする。ゲイリー・クーパーのウーマナイザーっぷりは見物。ただオードリーとの相性は今ひとつな感じだった(思えば『真昼の決闘』もグレース・ケリーとの組み合わせには大いに違和感を感じたものだ)。ワイルダー&ダイアモンドの脚本はさすがの巧さだが、やや冗漫でスマートさには欠ける。