『あの夏、いちばん静かな海。』 ■■■■□

監督:北野武

天才の映画としか言いようがない。美しい。ラストには震えた。ストイックな北野作品にあって久石譲の音楽はメロディアスすぎて浮いてしまうきらいがあり、本作もその例外ではないのだが、最後の回想シーンで爆発的に響き渡る過剰なまでの久石メロディーには単純に心を打たれた。エンドクレジットでは一転して波の音だけが流れるというコントラストの効いた演出も心憎い。