『尻啖え孫市』 ■■

監督:三隅研次

脚本・菊島隆三、撮影・宮川一夫、音楽・佐藤勝と良作が約束されたようなスゴイ面子なのに、映画の出来はなぜかイマイチだった。良かったのは中村錦之助演じる雑賀孫市と中村賀津雄演じる木下藤吉郎の爽快な友情関係の描写くらい(まるで『花の慶次』の世界だ)。それと勝新が信長というのはいささか無理がある。この人は蜂須賀小六かもしくは柴田権六でしょう。ヒロインの造形も中途半端で魅力に欠けている。