『死体を売る男』 ■■■

監督:ロバート・ワイズ

陰鬱なゴシックホラー。ボリス・カーロフベラ・ルゴシのガチバトルか!この期待はあっさりと裏切られてしまったが、深い闇に覆われた不気味な画面造形、間接的な表現や音響によって生み出される低予算ならではの慎ましい恐怖演出には鈍い興奮を覚えずにはいられない。足の不自由な少女の存在も効いている。ラストも良い。豪雨の夜を疾走する馬車、その不吉な運動。布にくるまれた死体とオフで入るカーロフの声。これは怖い。