『足にさわった女』 ■■

監督:市川崑

越路吹雪が軽妙なコメディエンヌっぷりを見せるロマコメ。演出も脚本も少々野暮ったいし、瞠目すべき細部もないのだが、女スリの越路、二枚目半の池部良、オネエ言葉を喋る山村聰*1、とっちゃんぼうやな伊藤雄之助が織り成す役者のアンサンブルが良いのでそれなりには楽しめた。ところで劇中、越路吹雪は皆から美人だ美人だともてはやされるのだが、彼女は美人というよりファニーフェイスなので何か妙に違和感があった。ちなみにデビューまもない頃の岡田茉莉子(初々しい!)がチョイ役で出てくる。

*1:先日見た『結婚行進曲』では伊藤雄之助がオネエ言葉を喋る踊りの師匠を演じていた。市川崑和田夏十、はたしてどちらの趣味なのか?