『博士の愛した数式』 ■■
監督:小泉堯史
相変わらずの野暮ったさなのだが、この人ならではの後期黒澤テイストの映像は好きだ。劇中印象に残った博士のセリフを引用しておこう。
「君の書いた直線には始まりと終わりがあるね。だとすれば、二つの点を最短距離で結んだ、これは線分なんだよ。本来、直線の定義には端がない。無限にどこまでも続いていかなければならない。しかし、一枚の紙には限りがあるし、君の体力にだって限界があるから、とりあえずの線分を本物と了解し合ってるのにすぎないんだ。真実の直線はどこにあるのか?(胸に手を当て)ここにしかない。物質にも自然現象にも感情にも左右されない、永遠の真実は目に見えないんだよ。目に見えない世界が目に見える世界を支えているんだ。肝心なことは心で見なくちゃ」
博士の愛した数式「オイラーの公式(正確には等式だそうだが)」は、「数学における最も美しい定理」と言われている。
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