保坂和志『プレーンソング』読了 ○

「本当以外の何物でもないような本当というのでもないし、作り話やフィクションという枠組に守られてその中で面白がればそれでいいという話とも違っていて、信じてしまう人間だけが信じてしまう、それはもう事実性からどうこういう話なのではなくて、話す側と聞く側の意志だけで意味とか意味に近い何かを与えていく話で、ぼくはそういう話がすごく好きなのだ」


良い作家に出逢えて嬉しい。しばらくは保坂氏の本を集中して読むことになるだろう。

プレーンソング (中公文庫)

プレーンソング (中公文庫)