郷田マモラ『セナのまわり道』読了 ○

以前に読んだ『きらきらひかる2』(なぜか続編の方で、しかも1巻のみ)が印象に残っていて、本作はたまたま寄ったブックオフの100円コーナーにあったので買ってみた。元ヤンの女性タクシー・ドライバーを描いた浪花的人情噺。どのエピソードも良かったが、大阪人スケッチとしての面が何よりも興味深かった。絵も青木雄二系(?)の決して巧くはないが独特の味わいがあって嫌いじゃない。それとエピソードの合間に掲載されている「タクシドライバー、こんな人いてましたけど。」という細かい字でビッシリと書かれた作者自身によるミニエッセイ・シリーズが秀逸だった。

セナのまわり道 (双葉文庫 こ)

セナのまわり道 (双葉文庫 こ)