『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』 ■■■■

監督:庵野秀明

『序』との二本立て。素直になった庵野秀明はムテキだった。第三新東京市の日常を点描したシーンで流れる『太陽を盗んだ男』の「山下警部のテーマ」には興奮、思わず文太〜と声を上げてしまう。ここだけ何度も再生してしまいそうだ。既存曲の引用が監督の趣味全開(むせかえるような昭和臭さ)なのが微笑ましい。自閉症的鬱屈キャラから健やかなる主人公へ。新劇場版の碇シンジと新訳Zのカミーユの類似。『序』とは違い、物語のテンションが最高潮に達したところで終わってしまったので次回作の『Q』は我慢できずに劇場へ見に行ってしまうかもしれない(アイパッチをしたアスカ!)。そうそう、フィルムしおりのゲンドウ&冬月だが、実験室ではなく宇宙船の窓だった。