『タイムアバンチュール 絶頂5秒前』 ■■□

監督:滝田洋二郎

マスターベーションで絶頂に達したら未来へタイムスリップ。その未来は製作当時(1986年)から15年後の2001年(ちなみに自慰行為中に流れる音楽はモロに「ツァラトゥストラはかく語りき」のパロディ)で、第二次関東大震災後から何とか復興した東京という低予算映画ならではの設定。まあスカスカで何もない都市空間がSF的光景と言えなくもない。『ブレードランナー』とか『時計じかけのオレンジ』とか『2001年 宇宙の旅』で見たような美術も出てくる。あと「清原800号本塁打!」なんて新聞記事も(笑)。タイムトラベル物特有のパラドックスやタブーによる緊張感のあるドラマ展開といったものは一切なく、主人公が未来の自分とあっさり出会ってしまうあたりも実に喜劇ポルノらしいイイ加減さだ。まあ怪作と言えば怪作だけど、面白かったかと言えば、う〜ん・・・となってしまう何とも微妙な作品だった。ヒロイン演じる田中こずえは見事な80年代美女。やはりオッパイが大きい。当時の流行(はやり)だったのか、それとも単に監督の趣味なのか。

タイムアバンチュール 絶頂5秒前 [DVD]

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