『どこまでもいこう』

監督:塩田明彦

どんなにリアルな児童映画も所詮は大人の視点で描かれた子供の世界に過ぎない。でも、本作にはあの頃にしかなかった"特別な何か"、その時間と空間の存在を確かに感じることができる。ヴェンダースの系譜に連なる情景ショット、ロケット花火と紙ヒコーキ、75分という尺。紛れもない傑作。