『潜行者』

監督:デルマー・デイヴィス

ヒッチコックを彷彿とさせるフィルム・ノワール。主人公の主観で延々展開していくキャメラワークや表現主義的な映像など全編に漂う不気味な雰囲気が良い。ボギーの顔がいつまで経っても出てこない(スター主義を逆手に取った演出?)、その代わりにクセのある脇役が次々と登場して楽しませてくれる。ローレン・バコールはちょっと地味すぎたかも。結末が強引で甘ったるいのも残念。