『茄子 アンダルシアの夏』

監督:高坂希太郎

自転車レースの醍醐味の一端が味わえる小品。一時間にも満たない短編ながら手堅くまとまっているし、物語もすっきりしていて後味が良い。キャラ造形も地味ながら好感が持てる。でも普通に良く出来ているアニメであって、それ以上でもそれ以下でもないところが平凡と言うか物足りなさを感じさせるのもまた事実。これはアニメに限らず、最近の映像作品におしなべて言えることなのかもしれない。ジブリの若手監督は優等生ではあるけれど、宮崎駿の後継者というにはあまりにも師匠との差(特に演出力という点において)がありすぎるような気もする。