『女は女である』

監督:ジャン=リュック・ゴダール

言葉と音楽、そして"映画"を道具にとことん戯れ尽くすポップでキッチュゴダール式ミュージカル喜劇。矛盾に満ちた言葉と行いの波状攻撃。とにかく落ち着きのない映画だ。アンナ・カリーナはいつでも軽快に髪の毛を触っている。その仕草がまた可愛いのなんの。彼女は鈍重なステップでさえも愛嬌にしてしまう。最後のウインクなんて反則。シネスコを生かした往復パン、音楽とシンクロしたジャンプカット、本を使った痴話喧嘩、J・P・ベルモンドの役名(アルフレッド・ルビッチ!笑)、白い壁と原色の数々、仏頂面のブリアリ。ゴダールのペースにまんまと乗せられて、悔しいような嬉しいような、まあお茶目な映画なんです。しっかし格好良いオープニングだな〜。「アクション!」