『座頭市(89年版)』

監督:勝新太郎

たま〜に耳を刺激する音があるだけの酷く退屈な前衛音楽なのかと思いきや、最後の最後でとんでもなくパワフルな心震わす旋律をパッと響かせて終わっていく、そんな時代劇だった。良くも悪くも監督・勝新の個性が強烈に発揮されていて、物語構成がチグハグだとか、編集が雑だとか、キャラの描き方が中途半端だとか、普通なら欠点になる筈の要素が妙な味わいを生んでいる。まさに怪作。とにもかくにも最後の大殺陣が凄い。はっきり言ってこのシーン以外は全部蛇足かも(笑)。

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盤質。アナモ収録。予想以上に高画質でした。S/Nがやや甘いですが、解像度が高く発色もなかなか良い感じです。音は今ひとつ。セリフがこもり気味で、一部聞き取り辛いです。