『トーク・トゥ・ハー』

監督:ペドロ・アルモドヴァル

エキセントリックで残酷で切ない、男の愛と友情を描いた寓話。アルモドヴァルが「ボーイ・ミーツ・ガール」をやるとこうもいびつになるものか(笑)。ある意味、すべての母(=女性)に捧げられた『オール・アバウト・マイ・マザー』と対をなす作品と言っても良いかもしれない。時間がやたらに飛躍する落ち着きのなさや、過剰に饒舌なシーンなど、ちょっと首を傾げたくなるような部分もあるけれど、下品すれすれの色遣いとか、女性を捉えたショットの美しさとか、音楽の使い方とか、好きだなぁ。眠れるヒロインの傍らには『狩人の夜』の研究本(?)が置いてある。Love&Hate・・・ん〜なるほど。



この映画一番の収穫は眠れる美女を演じたレオノール・ワトリング嬢!彼女で決まりでしょう。



癒し系の優しい顔立ちです。さすがペネロペ・クルスを世界に紹介したアルモドヴァル。ちなみにレオノール嬢もクラシック・バレエの経験者なんだとか。これから要チェックの女優ですね。



カエターノ・ヴェローゾ(イイ声!イイ曲!CD欲しいかも)の野外ライブにカメオ出演しているセシリア・ロス(右)とマリサ・パレデス(左)。そう『オール・アバウト・マイ・マザー』のマヌエラとウマです。



ヨーロッパ最高の上映施設を誇る、らしい「シネ・ドレ」。この映画館についての記述があるテクストを「ビクトル・エリセの部屋」にアップしたばかりだっただけに、ちょっと驚きでした。