『フランク・キャプラのアメリカン・ドリーム』

監督:ケネス・バウザー

キャプラの生涯を描いた伝記ドキュメンタリー。縁の深い関係者やキャプラに影響を受けた映画人のインタビューを交えた実にバランスの良い構成で文句なしに楽しめました。まさに波乱万丈という感じの監督人生でしたが、引退後の生活や晩年は穏やかなもので、94歳という長寿をまっとう、90年代まで存命していたんですね。キャプラがキャリアの晩期にアニメーションを手掛けていたという話は初耳でした。バーバラ・スタンウィックとのコンビによる初期の作品や、リバティ・フィルム売却後の最晩期の作品(カラーもある!)が観てみたいです。それと第2次世界大戦中キャプラ監修のもとに作られた戦争ドキュメンタリーの数々。山田宏一氏の『エジソン的回帰』(主にDVDで映画を観ている自分にとっては最高の擁護論とも言うべき名著中の名著!読むたびに溜飲を下げています)を読んで以来いつかは観なくてはと思っている作品です。確かDVD化の情報があったと思うのですが、どういうわけか延期(中止?)になってしまったみたいです。ん〜残念。それにしてもスコセッシはメイキングの常連ですね(ボグダノビッチもですが)。一体何本の映画を観てるのやら。