『スポイラース』 ■■■□

監督:レイ・エンライト

金鉱利権と女をめぐる男たちの争い。ディートリッヒのクローズアップと足と衣装、固ゆで卵を頬張りミンストレル芸人のように顔を黒く塗ってしまうジョン・ウェイン、腹黒い伊達男(!)ランドルフ・スコット、暗い表情でナイフをちらつかせるリチャード・バーセルメス、ライフルを愛する熱血漢ハリー・ケリーなど人物造形がとにかく素晴らしい。ユーモラスな金鉱夫コンビや黒人家政婦など出番の少ない脇役も実に活き活きとした存在感がある。最後のサルーンでのジョン・ウェインランドルフ・スコットの殴り合いも凄い。その過剰ぶりは『静かなる男』といい勝負だ。機関車の描写も良い。

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このDVD、NTSC盤があるにも関わらずPAL盤マスターを使用しているので、本来87分の尺なのに84分しかありません。さらに日本語字幕もイギリスが製作しているので、翻訳がスゴいことになっています。男が女言葉をしゃべったり(その逆もある)、名前の一部が英語のままだったり、意味不明な言葉があったり、フォントが変だったり、超訳があったり・・・。ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパンのDVDには同仕様のものがけっこう多いみたいなので注意が必要ですね。北米盤買おっと。