『日曜日の人々』 ■■■□

監督:ロバート・シオドマクエドガー・G・ウルマー

ワイマール共和国の末期。世界恐慌が起きる前のベルリンの街と、休日を過ごす庶民の姿をドキュメント・タッチで描いた風俗映画。活気に溢れた都市の息遣いが伝わってくる前半部、男女二組のカップルが湖畔へピクニックに行く後半部、いずれもヴィヴィッドな映像で素晴らしい。人のクローズアップが写真の静止画へ変化し、次々と映し出されていくアヴァンギャルドな手法も印象的だ。スタッフの顔ぶれが凄い。キャメラがオイゲン・シュフタン、脚本がビリー・ワイルダーとクルト・シオドマク、撮影助手がフレッド・ジンネマンナチスの台頭と共に全員がハリウッドへと亡命した。

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盤質。画質は制作年代を考えれば十分良好と言えるでしょう。日本語字幕は勿論ありませんが、字幕が少ない無声映画なので何ら問題ありません。伴奏音楽はElena Kats-Cherninによる新曲(声楽もあり)。特典は「This Year−London」というドキュメンタリー(約25分)が収録されています。