『となりのトトロ』 ■■■■■
英語吹替え版を鑑賞。
監督:宮崎駿
宮崎駿の最高傑作!と個人的には信じて疑わない作品。すべてが素晴らしい。小さな木の芽が爆発的に伸びたあとサツキとメイがトトロにしがみついて空中飛翔するスペクタキュラーな「夢だけど夢じゃなかった」シーン。終盤、サツキがメイを探して走りに走り遂には裸足になって再び走り出すシーン*1でいつもウルッとくるし、ネコバス内部のふわふわ感、あの決して言語化できない(恐らく実写化もできない)アニメーションならではの天上的な空間の描出も見るたびに溜息が出てしまう。あるいはサツキの泣き顔や迷子のメイが遭遇するヤギの突発的なリアリズム描写の驚き。いわゆるアニメ的な記号ではない表現にすることで異化効果が生じ、見るものはギョッとするような一種の心理的ショックを受け、それがサツキとメイの絶望や不安の感情と見事にリンクする。何か妙な御託を並べてしまったが、とにかく自分にとって『となりのトトロ』はエコロジーやノスタルジーといったテーマとは一切関係のない、純粋に視覚的な快楽としてのアニメーションの魅力が全編に溢れた奇跡の一編なのだ。
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盤質。画質良好。吹替えの出来も文句なし。ダコタ&エルのファニング姉妹は巧すぎるのが欠点と言えば欠点?国内盤に収録されている英語吹替え音声の方が素直な演技で親しみやすいかもしれません*2。私はどちらも好きです。個人的なお気に入りはお母さん役のリア・サロンガ*3ですね。演技や声の感じがオリジナル版で母親を演じている島本須美に驚くほど似ています。ちなみにトトロの声は吹替え版も高木均です。英語吹替え版では主題歌の「さんぽ」と「となりのトトロ」をソニア・アイザックスというカントリー系シンガーが歌っています。特典映像は声優たちのインタビューで構成されたミニ・メイキング。
北米盤英語吹替え音声のオープニング
北米盤特典映像のミニ・メイキング