HV特集『黒澤明に挑む 映画監督・森田芳光“椿三十郎”を撮る』

黒澤版を見ていない人は普通に楽しめると思う。ただ番組を見る限り織田裕二の演技は三船敏郎を意識しすぎているように感じられた。様になっていれば良いのだが、織田裕二は容姿も声も若々しく貫禄がないので何か不自然なのだ(でもこの人、実年齢はもうすぐ四十郎だったりする)。119分という尺も気になる。これはオリジナル版より20分も長い。脚本はオリジナルにかなり忠実とのことだが、余計な描写が増えてテンポが悪くなっているのではないだろうか。あと気になることと言えばやはり最後の決闘シーンの演出だ*1。果たしてオリジナル版並のサプライズはあるのか。CGだったらもう笑うしかない。

*1:森田芳光は『ときめきに死す』(1984年)で『椿三十郎』のラストを再現している