『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン) 2』

8ヶ月ぶりの続きなので「1」から見ることに。やはり原作の安彦絵のイメージが抜け切らないのか、アニメ版バナージはどうしても幼すぎに見えてしまう。『F91』のシーブック・アノーとまではいかないまでももう少し大人びた雰囲気があったように思えるのだが。第2話の主役フル・フロンタルの描写は文句なしで、特に後半のバナージとの会話シーンが素晴らしかった。恐らく池田秀一でなければここまで上品かつ重厚な存在感を感じさせるキャラクターとはならなかっただろう。戦闘シーンも十分な迫力で堪能できたが、原作の描写を忠実に再現しようとしすぎたたからなのかアクション演出そのものに瞠目するような個性は見られない。『0083』のような超絶作画によるMSの格好良さをとことん追求した趣味性の高い演出や、富野ガンダムの職人的スキルに裏打ちされたケレン味溢れる大胆な演出といったスペシャリティがない。要するに真面目で丁寧だが華がないのだ。次回は『パラオ攻略戦』。全編ほぼ戦闘シーンで構成されるはずなのでスタッフが大いにはっちゃけてくれることに期待したい。デルタプラスの活躍も楽しみである。