2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

 『悲情城市』 ■■■□

監督:ホウ・シャオシェン台湾近代史の一大転換期を背景にしたある大家族の物語。人間の喜怒哀楽が巻き起こす静と動のアクションを、これ見よがし的なショットではなく、固定キャメラとロングショットと長廻しによって淡々と描写していく、その突き放したよ…

 『勇気ある追跡』 ■■■□

監督:ヘンリー・ハサウェイ少女と保安官の仇討ち旅。娯楽ドラマとしての体裁を整えながら、全編にわたって執拗に"死"が描かれていく、ちょっと妙な西部劇です。晩秋のロッキー山中を捉えた色彩豊かなロケーションが美しい。素晴らしいロングショットてんこ…

 『生きるべきか死ぬべきか』 ■■■■

監督:エルンスト・ルビッチいや〜恐れ入りました。これぞ大人の喜劇。素晴らしく知的で洗練されたおバカ映画ですね。セリフと物語構成が絶妙で、やっぱり喜劇は脚本が命であることを痛感させられます。もちろん演出も鮮やかで、単調な画になりがちな室内劇…

 『ブロンコ・ビリー』 ■■■■

監督:クリント・イーストウッドなんて良い映画だろう。映像と演出の安定感もさることながらイーストウッドを始めとする登場人物の造形がとにかく魅力的なのだ。どこかに欠陥を持った愛すべき技能者集団が苦難を乗り越えていく物語はホークス的な世界を彷彿…

 新たに増えた銀盤

『勇気ある追跡』

この日はカルピスさんと公園でバスケの練習を約4時間みっちり。久々の上天気(って言うか暑い!)でたっぷり汗をかく。夜は第三のビールを呑みながらジョーダンの試合とカウビィを4話。

米作家エド・マクベインが6日、喉頭ガンにより死去。「87分署」シリーズを始めとする警察小説で知られ、黒澤明の映画『天国と地獄』の原作「キングの身代金」の作者としても有名です。それとエヴァン・ハンターという名義でヒッチコックの『鳥』の脚本を書い…

 『フェリーニのローマ』 ■■■■

監督:フェデリコ・フェリーニ辛辣な皮肉とグロテスクな諧謔に満ちた幻想都市ローマ。断章形式のエピソードはどれもいかがわしくて猥雑でエネルギッシュで美しい。題名は『ローマ、あるいは女の都』の方が良いかも(笑)。

 『サテリコン』 ■■■□

監督:フェデリコ・フェリーニ古代ローマ醜怪絵巻。美術と音と人間のあまりのいかがわしさに眩暈がしてくる。この理性なき映像のトリップ感覚こそ本作の魅力なのだ。フェリーニの映画は暴力的なまでに右脳を刺激する。

 『暗黒街』 ■■■

監督:ジョセフ・フォン・スタンバーグ原作ベン・ヘクト。そのせいか後に彼が脚本を書く『暗黒街の顔役』と重なる部分が多いけれど、メロドラマ的な要素が濃いという点で本作は実にスタンバーグらしいと言える。ホークスと違ってどこかヤワなのだ。ただ銃撃…

米脚本家のアーネスト・レーマンが今月2日に死去。脚本を手がけた主な作品に『麗しのサブリナ』、『北北西に進路を取れ』、『サウンド・オブ・ミュージック』などがあります。享年89歳。合掌。

 『オアシス』 ■■■■□

監督:イ・チャンドン久しぶりに物語と登場人物にドップリ入り込んでしまいました。今まで観てきた"愛が主題"の映画の中でも十指に入る大傑作。言葉を失うほどの衝撃とはこれ。ムン・ソリの演技を超えた演技には畏敬の念さえ覚えました。イ・チャンドン、『…

マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ監督の『輝ける青春』が岩波ホールにて7/9から上映されますね。6時間を超す大長編でチケット代も3,800円という高額設定ですが、かなり気になっています。「岩波ホール」

 『ホワイトハンター、ブラックハート』 ■■■□

監督:クリント・イーストウッド舞台はアフリカ。イースットウッド演じる映画監督が象狩りに熱中してちっとも映画を撮ろうとしないのが面白い。清濁併せ持った矛盾だらけの人物造形もすこぶる魅力的だ。また、劇中でメルヴィルの名前が出てくるけれど、イー…

 新たに増えた銀盤

『リバティ・バランスを射った男』

 『無頼漢』 ■■□

監督:チャールズ・ヴィダー 保安官と無法者の友情を描いた西部劇。敵役がイマイチ魅力に欠けるけれど、ニトロ使いのアブナイ相棒グイン・ウィリアムズや、爽やかな色気のイヴリン・キースなどキャラは充実。サルーンでの激しくもありコミカルでもある殴り合…

 『死滅の谷』 ■■■■

監督:フリッツ・ラング執拗に死を描くことで逆説的に生を肯定する幻想寓話。国と時代を越えて語られる三つの死の物語はいずれも表現主義映画ならではの大掛かりなセット美術と視覚効果と大胆な構図が見所。1921年の製作ながら女性の乳房がはっきりと映るシ…

今日もカルピスさんと公園でバスケの練習。夜はビッグ・オーとジョーダンの試合。

今日はカルピスさんと公園でバスケの練習。夜は第三のビールを呑みつつビッグ・オーとカウビィ。

来週7/8〜7/10、多摩パルテノンにて上映されるシネコレクション「現代中国のドキュメンタリー映画」。山形を始めとする三つの国際ドキュメンタリー映画祭で大賞に輝いた王兵監督による『鉄西区』3部作がラインナップされています。すごく観たい。でも全9時間…

女優の林由美香さんが29日、自宅で遺体となって発見。死因不明。80年代末のAVブーム期にデビューし、成人映画にも数多く出演しているベテラン女優だったそうです。まだ35歳でした。合掌。

 『アパッチ砦』 ■■■□

監督:ジョン・フォードH・フォンダよりもJ・ウェインよりも子役じゃないシャーリー・テンプルが印象に残った。モニュメント・バレーと雲の美しさは『駅馬車』以上かも。騎兵隊出撃〜布陣〜戦闘という一連の描写も絶品。