『黄金』

監督:ジョン・ヒューストン

砂塵のように激しく巻き上がりながら消えてゆく男達の欲望の夢を描いた痛快な寓話。荒々しい男性的なタッチの演出と映像、明快なメッセージ性が魅力的。音楽も良い。ボギーの欲に正直すぎる憐れな小人(背丈も器も小さい^^;)の演技も素晴らしかったけれど、ウォルター・ヒューストン扮する山師のジイさんが呆れるくらいに絶品だった。何もかも包み込んで消化してしまうような最後の大笑(凄過ぎ!笑)が、本作の印象をさっぱりカラッと明るいものにしている。悪漢映画の傑作。

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さて、盤質。素晴らしい黒白映像です。S/N、解像度、コントラスト、いずれもハイ・レベル。音も良好。さすがはワーナー、貫禄のクオリティと言ったところでしょうか。特典も相変わらずのテンコ盛り(3時間超!)。この内容でニッキュッパとは本当に恐れ入ります。