『ベルエポック』

監督:フェルナンド・トルエバ

独裁政権が終わり、第二共和国が誕生した1931年春。混迷期直前の僅かな時期、このスペインの"古き良き時代"を、4姉妹と1人の青年が織り成す艶やかな人間模様に象徴させて描いた大らかな艶笑劇。のどかな地方地主の屋敷で、とびっきりのラテン美女たちと過ごす夢のような日々。しかも四女を演じるは当時デビュー間もないペネロペ・クルス嬢、おんとし18歳っ!!(なに興奮してんだか^^;)。もう、ね、とんでもなくキュート。慎ましくもやりたい放題の青年に、一人健気な恋心を抱き、嫉妬するその姿にキュンとならない男は男にあらず!(笑)。一見能天気な映画ですが、作品の時代背景を考えた時、ほんの一瞬に過ぎなかった豊かで幸福な時代に対するとことん陽性のノスタルジーと捉えれば、何ともスペイン的な愛おしい映画に思えてくるのです。

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盤質。シュートがややキツめですが、解像度、発色ともに良好。音も及第点です。国内盤のリリースが待ち遠しいですね。華やかな作品だけに日本語吹替えも収録して欲しいかも。