『神の子たち』

監督:四ノ宮浩

フィリピン。巨大なゴミ山に住み、ゴミを売って日々を食い繋いでいる人々を追ったドキュメンタリー。汚染された水を飲んで暮らす女性たちから生まれてくる障害をもった子供たち、死産や病気で毎日のように死んでいく子供たち、しかし後から後から生まれてくる生命たち。ゴミ山で無邪気に遊ぶ子供たちの笑顔と、米飯に水と塩をまぶしただけの食事を湿った眼差しで口に運ぶ少女、どちらも真実の子供の表情であることには違いない。人は生まれる場所を選べない。ゴミ山に生を受けた子供たちの不幸を"見て知る"だけの自分は、ただ目を閉じ沈黙することしかできないのである。